介護の窓口ひとりで悩まない、施設探しを。

最終更新: 2026-07-05

ケアマネジャーとは

ケアマネジャー(介護支援専門員)とは、ケアプラン作成と介護サービスの調整を担う専門職です。費用は介護保険から全額給付され自己負担なし。仕事内容、探し方と依頼の流れ、良いケアマネの見極め方、合わないときの変更方法までやさしく解説します。

この記事の要点

  • ケアマネジャー(介護支援専門員)は、ケアプランの作成と介護サービスの調整を担う介護保険の専門職です
  • ケアプラン作成などの費用は介護保険から全額給付されるため、利用者の自己負担はありません
  • 探すときは地域包括支援センターに相談し、居宅介護支援事業所のリストから選ぶのが基本の流れです
  • 合わないときは担当者の交代や事業所の変更が無料ででき、利用中のサービスはそのまま続けられます
  • 施設探しはケアマネジャーの本業ではないため、施設選びは民間の入居相談窓口の併用が現実的です

ケアマネジャー(介護支援専門員)とは?

結論ケアマネジャー(介護支援専門員)とは、介護が必要な方やご家族の相談に応じ、ケアプランの作成と介護サービスの調整を行う介護保険の専門職です。費用は介護保険から給付され、利用者の自己負担はありません。

ケアマネジャーとは、正式名称を「介護支援専門員」という、介護保険法に定められた専門職です。要介護認定を受けた方が望む暮らしを続けられるように、心身の状態やご家族の状況を丁寧に聞き取り、介護サービスの利用計画(ケアプラン)を作成して、サービスが始まったあとも継続的に見守る役割を担います。

介護保険のサービスは、原則としてケアプランに基づいて利用します。「どのサービスを、どの事業者から、どれくらい使うか」を本人・ご家族と一緒に考え、介護が始まったあとの一番身近な相談相手になってくれる存在がケアマネジャーです。

介護保険の申請、サービス事業者との契約、体調が変わったときのプラン見直し、入退院時の調整など、介護には家族だけで抱えると迷いやすい場面が数多くあります。そのたびに専門知識をもって並走し、ご家族の負担を軽くしてくれるのがケアマネジャーです。

ケアマネジャーには、在宅で暮らす方を支える居宅のケアマネジャー(居宅介護支援事業所に所属)と、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)などに配置される施設ケアマネジャーがいます。この記事では、はじめての方が最初に出会うことの多い、居宅のケアマネジャーを中心に解説します。

ケアマネジャーの仕事内容は?何をしてくれる?

結論主な仕事は、ケアプランの作成、サービス事業者との連絡調整、毎月のモニタリング訪問、給付管理の4つです。介護に関する手続きの支援も幅広く行ってくれます。

ケアマネジャーの仕事は、書類づくりだけではありません。ご本人の暮らし全体を見わたして、必要な支援を組み立てる「調整役」です。

なお、厚生労働省の基準では、1人のケアマネジャーが受け持つ利用者は44人までが基本(一定の要件を満たす事業所では49人まで)とされています(2024年度介護報酬改定、2026年時点)。多くの利用者を受け持っているため、相談や連絡は要点をまとめて伝えると動いてもらいやすくなります。主な仕事内容は次の表のとおりです。

主な仕事内容
ケアプランの作成本人・家族への聞き取り(アセスメント)をもとに、生活の目標とサービスの組み合わせを計画します
サービス事業者との調整訪問介護やデイサービスなどの事業者を集めた会議(サービス担当者会議)を開き、支援の方針を共有します
モニタリング訪問月1回以上ご自宅を訪問し、体調やサービスの合い具合を確認してプランを見直します
給付管理サービスの利用実績をまとめ、介護保険の給付に必要な書類を作成します
各種手続きの支援要介護認定の更新や区分変更の申請代行、入退院時の医療機関との連携などを行います

モニタリング訪問は月1回以上が原則です(厚生労働省の運営基準、2026年時点)。一定の条件のもとでオンライン面会を組み合わせる運用も始まっています。

ケアマネジャーに費用はかかる?自己負担は?

結論利用者の自己負担はありません。ケアプラン作成などの居宅介護支援の費用は、介護保険から全額給付される仕組みです。

介護保険のサービスは所得に応じて1〜3割の自己負担がありますが、ケアマネジャーによる居宅介護支援(ケアマネジメント)だけは例外で、費用の全額が介護保険から支払われ、自己負担は0円です。何度相談しても、ケアプランを何度見直しても、お金はかかりません。

これは、介護の入口となる相談やプランづくりを、お金の心配なく誰でも利用できるようにするための仕組みです。「無料では悪いから」と遠慮される方もいますが、報酬は介護保険から事業所へきちんと支払われています。気になることは遠慮なく相談して大丈夫です。

なお、要支援1・2の方のケアプラン(介護予防支援)は、お住まいの地域包括支援センターが担当します(居宅介護支援事業所に委託される場合もあります)。こちらも自己負担はありません。

ケアマネジャーはどこで探す?依頼までの流れ

結論最初の相談先は、お住まいの市区町村の地域包括支援センターが基本です。居宅介護支援事業所のリストをもらい、面談のうえで契約します。

ケアマネジャーは「居宅介護支援事業所」に所属しています。依頼するときは事業所を選んで契約し、そこに所属するケアマネジャーが担当につく、という流れです。迷ったら、まずお住まいの地域包括支援センターに相談するのが最初の一歩です。

事業所を選ぶ段階では、どの方が担当になるかまでは分からないこともあります。面談のときにご本人の状況(認知症の有無や医療的ケアの内容など)を伝え、経験のある担当者を希望したいと伝えておくと安心です。依頼までの流れを表にまとめました。

ステップすることポイント
1. 要介護認定を受ける市区町村の窓口で申請し、要介護1〜5の認定を受けます要支援1・2の場合は地域包括支援センターが担当します
2. 事業所リストをもらう地域包括支援センターや市区町村の介護保険窓口で、居宅介護支援事業所の一覧をもらいます厚生労働省の介護サービス情報公表システムでも検索できます
3. 候補に連絡・面談する気になる事業所に電話して受け入れ可能かを確認し、面談します自宅に近い事業所のほうが、緊急時にも動いてもらいやすいです
4. 契約する納得できた居宅介護支援事業所と契約します費用はかかりません。合わなければ後から変更もできます
5. ケアプラン作成・サービス開始聞き取りをもとにケアプランを作成し、サービスが始まります開始後も月1回以上の訪問で様子を見てもらえます

流れは一般的な例です(2026年時点)。入院中の場合は、病院の地域連携室(医療相談室)から事業所を紹介してもらえることもあります。

良いケアマネジャーの見極めポイントは?

結論話を最後まで聞いてくれるか、説明が分かりやすいか、連絡が早いか、医療との連携に慣れているかが主なポイントです。最初の面談で確認してみましょう。

ケアマネジャーは、介護生活を長く支えてくれる存在です。資格は同じでも、経験や得意分野、人柄はさまざまです。次のポイントを目安にすると、相性の良い方に出会いやすくなります。

中でも大切なのは、本人の「こう暮らしたい」を中心に考えてくれるかどうかです。ご家族の負担軽減はもちろん大切ですが、本人の意向を置き去りにしないケアマネジャーなら、その後のケアプランも納得感のあるものになりやすいです。面談は複数の事業所と行っても構いません。

見極めポイント確認のしかた
話を聞く姿勢本人と家族それぞれの希望を、さえぎらずに最後まで聞いてくれるか
説明の分かりやすさ専門用語をかみくだいて説明し、費用の見通しまで示してくれるか
提案の幅特定の事業者に偏らず、複数の選択肢を挙げて比べさせてくれるか
連絡の早さ電話や連絡への折り返しが、おおむね1〜2営業日以内にあるか
医療との連携入退院時の対応経験や、看護師など医療系の基礎資格があるか
事業所の体制担当者の不在時に代わりに対応してくれる体制や、主任ケアマネジャーの在籍があるか

ケアマネジャーに相談できること・できないこと

結論介護サービスや介護保険の手続きに関する相談は幅広くできますが、家事代行や金銭管理、通院の付き添いなどはケアマネジャー自身の業務ではありません。

「こんなことを聞いていいのかな」と迷う方は多いのですが、介護に関する困りごとの一次相談窓口と考えて大丈夫です。直接対応できないことでも、適切なサービスや窓口につないでくれます。

対応が難しいことをお願いしてしまっても、失礼にはあたりません。「それはこういうサービスで対応できますよ」と、代わりの手段につなぎ直してくれるのがケアマネジャーの強みです。困りごとは、まず口に出してみることが大切です。目安を表にまとめました。

相談内容の例ケアマネジャーの対応
介護サービスを増やしたい・変えたい○ 本来の業務です。ケアプランに反映してくれます
要介護認定の更新・区分変更の手続き○ 申請の代行や書類の準備を支援してくれます
福祉用具や住宅改修を使いたい○ 介護保険での利用をプランに組み込み、事業者を調整してくれます
施設への入居を考え始めた△ 情報提供や助言はしてくれますが、施設探しそのものは本来の業務ではありません
通院の付き添いや送迎をしてほしい× ケアマネジャー自身は行いません。対応できるサービスの利用を調整してもらいます
お金の管理や契約の代行× 業務外です。日常生活自立支援事業や成年後見制度などの窓口を案内してもらえます

○△×は一般的な目安です。事業所や地域によって対応の範囲は異なります。

ケアマネジャーが合わないときの変更方法は?

結論同じ事業所内で担当者を代えてもらう方法と、事業所ごと変更する方法の2つがあります。どちらも無料で、利用中のサービスは原則そのまま継続できます。

ケアマネジャーは途中で変更できます。回数の制限も費用もなく、変更しても、利用中のサービスはそのまま続けられます。我慢を続けるより、早めに体制を見直すほうが、ご本人のためになることも多いです。

気まずさを感じる方はとても多いのですが、伝え方を少し工夫すれば大丈夫です。「家族の状況が変わったので体制を見直したい」「医療面に強い方にお願いしたい」など、相手を責めない理由を添えると角が立ちにくくなります。担当者本人に直接言いにくければ、事業所の管理者や地域包括支援センターを通して構いません。

相談現場では、「ケアマネさんに申し訳なくて言い出せない」と1年以上悩み続けたご家族に出会うことが少なくありません。実際には担当変更はめずらしいことではなく、事業所側も引き継ぎに慣れています。介護は長く続くからこそ、信頼できる相手に早めに切り替えることが、結果としてご本人の暮らしを守ることにつながります。

変更方法相談先向いているケース
同じ事業所内で担当者を交代事業所の管理者に相談します事業所の対応には満足しているが、担当者との相性が合わないとき
事業所ごと変更する新しい事業所、または地域包括支援センターに相談します事業所の方針や体制そのものに不満があるとき、転居するとき

多くの場合、新しい事業所が現在の事業所への連絡や引き継ぎを代行してくれます。言い出しにくいときは、地域包括支援センターに間に入ってもらうこともできます。

施設探しとケアマネジャーの関係は?

結論ケアマネジャーの本業は在宅介護の支援のため、施設探しでは情報提供や助言が中心になります。施設選びは、民間の入居相談窓口を併用するのが現実的です。

在宅での介護が難しくなってきたと感じたら、まず担当のケアマネジャーに率直に伝えましょう。特別養護老人ホーム(特養)は原則要介護3以上が対象で、申込書類の準備や状況の整理を手伝ってくれます。介護老人保健施設(老健)への入所も、入退院のタイミングに合わせて医療機関と調整してくれます。

一方で、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)といった民間施設について、空き状況や費用を幅広く比べて紹介してもらうことまでは求めにくいのが実情です。施設探しはケアマネジャーの本来の業務ではありません。在宅サービスの調整で数十人の利用者を受け持つなかで、民間施設の最新情報まで追いかけるのは難しいためです。

そのため実際には、在宅サービスの調整はケアマネジャーに、施設の情報収集や見学の調整は入居相談窓口に、と役割を分けて併用するご家庭が多くみられます。介護の窓口でも、関西4府県(大阪・兵庫・京都・奈良)の施設情報をもとに、相談員が費用や空き状況を無料でお調べしています。ケアマネジャーと連携しながら進められますので、施設のことはお気軽にご相談ください。

なお、特養や老健、グループホーム(認知症対応型共同生活介護)などに入居すると、担当は施設側のケアマネジャーに引き継がれます。住宅型有料老人ホームやサ高住では、入居後も外部の居宅のケアマネジャーが引き続き関わるのが一般的です。

ケアマネジャーになるには?資格と経歴

結論看護師や介護福祉士などの資格で5年以上働いた人が、都道府県の試験に合格し、研修を修了するとケアマネジャーになれます。担当者の経歴は選ぶときの参考になります。

ケアマネジャーになるには、医師・看護師・介護福祉士・社会福祉士・理学療法士などの国家資格に基づく業務、または生活相談員などの相談援助業務での通算5年以上かつ900日以上の実務経験が必要です。そのうえで、都道府県が実施する介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、実務研修を修了して登録されます。

試験の合格率は年度によって変動しますが、おおむね10〜30%台で推移しており、第27回試験(2024年度)は32.1%でした(厚生労働省の実施状況資料より、2026年時点)。資格は5年ごとの更新制で、更新のたびに研修を受ける仕組みです。どのケアマネジャーも、現場経験を積んだうえで学び続けている専門職といえます。

基礎資格として最も多いのは介護福祉士で、介護現場の実務に強い傾向があります。看護師出身のケアマネジャーは、医療的ケアやお看取りの調整に慣れていることが多く、持病のある方は基礎資格を一つの目安に選ぶ方法もあります。経験を積んだ主任介護支援専門員(主任ケアマネジャー)が在籍する事業所は、難しい状況への対応力の面でも心強い存在です。

まとめ|まずは地域包括支援センターに相談を

結論ケアマネジャーは、ケアプラン作成とサービス調整を自己負担なしで担ってくれる介護の伴走者です。探すとき・変えるときの入口は、地域包括支援センターが基本です。

ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護保険サービスを使ううえで欠かせないパートナーです。費用の心配はいらず、合わなければ変更もできます。最初から完璧な相性を求めすぎず、まず出会って、対話を重ねながら関係を育てていく、くらいの気持ちで大丈夫です。困ったときの相談先を整理しておきましょう。

施設のことで迷ったときは、介護の窓口の相談員も無料でご相談を承っています。ケアマネジャーと二人三脚で、無理のない介護の形を整えていきましょう。

  • ケアマネジャー選びに迷ったら: お住まいの地域包括支援センターへ
  • 担当者を変えたいとき: 事業所の管理者、または地域包括支援センターへ
  • 施設探しを始めたいとき: ケアマネジャーへの相談と併せて、民間の入居相談窓口の活用も検討を

このテーマの詳しいガイド

よくある質問

ケアマネジャーは自分で選べますか?

はい、利用者側が自由に選べます。地域包括支援センターや市区町村の窓口で居宅介護支援事業所のリストをもらい、面談して納得できた事業所と契約する流れが一般的です。契約したあとに変更することもできます。

ケアマネジャーに支払うお金は本当に0円ですか?

ケアプラン作成やサービス調整などの居宅介護支援は、介護保険から全額給付されるため利用者の自己負担はありません(2026年時点)。一方、訪問介護やデイサービスなど個々のサービスには1〜3割の自己負担がかかります。この2つを分けて考えると分かりやすいです。

ケアマネジャーの変更に回数制限はありますか?

回数の制限も費用もありません。ただし、担当が変わるたびにご本人の状況を一から伝え直す負担はあります。まずは事業所内での担当交代や話し合いで解決できないか検討し、難しければ事業所ごと変更するのがおすすめです。

要支援1・2でもケアマネジャーはつきますか?

要支援1・2の方のケアプラン(介護予防支援)は、地域包括支援センターが担当するのが基本です(居宅介護支援事業所に委託されることもあります)。要介護1〜5になった時点で、居宅介護支援事業所のケアマネジャーに引き継がれます。いずれも自己負担はありません。

ケアマネジャーへのお礼や贈り物は必要ですか?

必要ありません。公正・中立が求められる職種のため、多くの事業所では金品の受け取りを断る決まりになっています。感謝の気持ちは言葉で伝えれば十分喜ばれます。

施設に入居したら、今のケアマネジャーとの関係はどうなりますか?

特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)、グループホームなどに入居すると、施設側のケアマネジャーに引き継がれ、居宅介護支援の契約は終了します。住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)では、入居後も外部のケアマネジャーが引き続き担当するのが一般的です。

参考(一次情報)

  • 厚生労働省「介護支援専門員(ケアマネジャー)」
  • 厚生労働省「第27回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」
  • 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定について」
  • 厚生労働省「介護サービス情報公表システム」

記事を読んでも迷ったら、相談できます

ご家族の状況に当てはめてどうなのかは、相談員が一緒に整理します。無料です。

無料相談はこちら

関連する施設を探す

あわせて読みたい

📍 近くで探す無料で相談