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最終更新: 2026-07-04

要介護認定の区分早わかり表

要支援1〜要介護5の8区分を早わかり表で整理。状態の目安・介護にかかる時間・月の支給限度額・区分ごとに入れる施設まで、はじめての方にもわかるように相談員が解説します。

この記事の要点

  • 要介護認定は非該当(自立)・要支援1〜2・要介護1〜5の8区分。区分によって「使えるサービス」「月の限度額」「入れる施設」が変わる
  • 区分を決める基準は病気の重さではなく「介護にどれだけ手間(時間)がかかるか」
  • 在宅サービスの支給限度額は月約5万円分(要支援1)〜約36万円分(要介護5)。自己負担はその1〜3割
  • 特別養護老人ホーム(特養)に申し込めるのは原則要介護3以上。区分は施設選びの前提になる
  • 認定結果を待たなくても、サービスの暫定利用や施設探しは始められる

要介護認定とは?8つの区分の全体像

結論要介護認定とは、介護保険サービスを利用するために必要な「介護の必要度」の公的な判定です。結果は軽い順に非該当(自立)・要支援1・2・要介護1〜5の8区分に分かれます。

介護保険のサービス(訪問介護・デイサービス・施設入居など)は、原則としてこの認定を受けてはじめて利用できます。申請の窓口は市区町村の介護保険課や地域包括支援センターで、費用はかかりません。

区分が重要なのは、結果によって①使えるサービスの体系(予防か介護か)、②毎月の支給限度額、③入れる施設の範囲、の3つが大きく変わるためです。同じ「介護が必要な状態」でも、要支援2と要介護3では選べる選択肢がまったく違います。

対象は原則65歳以上の方(第1号被保険者)ですが、40〜64歳の方(第2号被保険者)も、初老期認知症や脳血管疾患など国が定める特定疾病が原因の場合は認定を受けられます。

区分早わかり表(状態の目安・介護時間・限度額)

結論8区分の違いは「心身の状態」「介護に必要な時間の目安」「月の支給限度額」で整理すると一目でわかります。まずは下の早わかり表で全体をつかんでください。

区分心身の状態の目安介護時間の目安(1日)在宅の限度額(月・目安)
非該当(自立)日常生活は自分でできる25分未満—(介護保険対象外)
要支援1生活はほぼ自立。掃除など一部に見守りや手助けが必要25〜32分約5万円分
要支援2立ち上がりや歩行にふらつき。生活の一部に支援が必要32〜50分約10.5万円分
要介護1歩行が不安定。排泄や入浴に部分的な介助が必要32〜50分約16.8万円分
要介護2起き上がりが難しいことも。排泄・入浴などに一部または全介助50〜70分約19.7万円分
要介護3ほぼ全面的な介助が必要。立ち上がり・歩行が自力では困難70〜90分約27万円分
要介護4介護なしでは日常生活が困難。理解力の低下もみられる90〜110分約30.9万円分
要介護5ほぼ寝たきり。意思の伝達も難しいことが多い110分以上約36.2万円分

介護時間=要介護認定等基準時間(介護の手間を時間に換算した国の判定基準)。限度額は厚生労働省の区分支給限度基準額を1単位=10円で概算した目安で、地域により単価が異なります(2026年7月時点)。要支援2と要介護1は基準時間が同じ帯で、状態の安定性や認知機能などで区分が分かれます。

区分はどう決まる?認定調査から判定までのしくみ

結論区分は「病気の重さ」ではなく「介護にどれだけ手間(時間)がかかるか」で決まります。訪問調査とかかりつけ医の意見書をもとに、コンピュータ判定と専門家の審査会という2段階で判定されます。

ポイントは、あくまで「介護の手間」が基準だということです。たとえば重い病気があっても身の回りのことが自分でできれば区分は軽くなり、逆に病名が軽くても認知症で目が離せない状態なら区分は重くなります。

だからこそ、認定調査でふだんの大変さを正確に伝えられるかどうかが結果を左右します。調査の受け方のコツは、子記事「要介護認定の申請方法」で詳しく解説しています。

  • ① 認定調査 — 調査員が自宅や病院を訪問し、心身の状態を74項目で聞き取り(所要約1時間)
  • ② 一次判定 — 調査結果をもとにコンピュータが介護に必要な時間(基準時間)を推計
  • ③ 主治医意見書 — 市区町村がかかりつけ医に依頼(本人の手続きは不要)
  • ④ 二次判定 — 保健・医療・福祉の専門家による介護認定審査会が最終判定

「要支援」と「要介護」は何が違う?

結論要支援は「悪化を防ぐための予防サービス」、要介護は「生活を支える介護サービス」と、使える制度の体系そのものが変わります。相談先やプランの作り手も異なります。

「要支援だと施設に入れない」わけではありません。サ高住や住宅型有料老人ホーム、ケアハウスなど、自立〜要支援の方を受け入れる住まいは多くあります。ただし介護体制が手厚い施設ほど要介護度の条件がつくため、区分は施設選びの出発点になります。

項目要支援1・2要介護1〜5
使えるサービス介護予防サービス(悪化予防が目的)介護サービス(生活の支援・介護が目的)
ケアプラン作成地域包括支援センターケアマネジャー(居宅介護支援事業所)
主な相談窓口地域包括支援センター担当ケアマネジャー
入れる施設の幅サ高住・住宅型など(グループホームは要支援2から)介護付有料・老健など大きく広がる(特養は要介護3から)

区分別・在宅で使えるサービスの組み合わせ例

結論限度額の範囲内で、訪問介護・デイサービス・ショートステイなどを組み合わせて使うのが在宅介護の基本形です。区分が上がるほど、組み合わせられる量が増えます。

区分週の組み合わせ例自己負担の目安(1割の場合)
要支援1〜2介護予防デイ週1〜2回+生活援助月2,000〜7,000円前後
要介護1〜2デイ週2〜3回+訪問介護週2〜3回+福祉用具月8,000〜1.7万円前後
要介護3デイ週3〜4回+訪問介護毎日+ショートステイ月数日月2万円前後〜2.7万円
要介護4〜5毎日の訪問介護+訪問看護+デイ+ショート長め月2.5万〜3.6万円前後

組み合わせと負担額はあくまで一例です。実際はケアマネジャーが本人の状態と家族の状況に合わせて設計します。

介護保険で使えるサービスの全体マップ

結論介護保険のサービスは大きく「訪問系」「通所系」「短期入所」「福祉用具・住宅改修」「施設・居住系」の5グループに分かれます。区分によって使える範囲が変わります。

どのサービスをどれだけ使うかは、担当のケアマネジャー(要支援の場合は地域包括支援センター)と相談しながら決めます。グループホームなどの地域密着型サービスは、原則としてお住まいの市区町村の事業所しか使えない点に注意してください。

グループ主なサービス対象の目安
訪問系訪問介護(ホームヘルプ)、訪問看護、訪問入浴、夜間対応型訪問介護要支援〜(一部は要介護のみ)
通所系デイサービス(通所介護)、デイケア(通所リハビリ)要支援〜
短期入所ショートステイ(短期入所生活介護・療養介護)要支援〜
福祉用具・住宅改修介護ベッド・車椅子等のレンタル、手すり設置・段差解消の補助要支援〜(ベッド等一部は原則要介護2以上)
施設・居住系特養、老健、介護医療院、介護付有料(特定施設)、グループホーム区分ごとの条件あり(次の表を参照)

介護ベッド・車椅子などの福祉用具レンタルは原則要介護2以上が保険対象です(状態によっては例外給付の仕組みがあります)。

区分ごとの「入れる施設」の目安

結論施設には区分ごとの入居条件があります。特に特別養護老人ホーム(特養)は原則要介護3以上、グループホームは要支援2以上+認知症の診断が条件です。

要介護1・2の方でも、認知症で在宅生活が難しいなどやむを得ない事情がある場合は、特養の「特例入所」が認められることがあります(市区町村・施設への確認が必要です)。

同じ区分でも、施設ごとに受け入れられる医療的ケアや認知症の程度は異なります。介護の窓口では、区分とご状態をうかがったうえで、受け入れ可能な施設を無料でお調べしています。

区分主な選択肢
自立〜要支援サ高住、住宅型有料、ケアハウス、健康型有料
要支援2〜上記+グループホーム(認知症の診断がある場合)
要介護1〜上記+介護付有料、老健(在宅復帰目的)、住宅型+訪問介護の組み合わせ
要介護3〜上記に加えて特養に申込み可能。介護医療院など医療系施設も現実的に

費用の自己負担のしくみと軽減制度

結論介護保険の自己負担は所得に応じてサービス費用の1〜3割です。負担が大きくなりすぎないよう、上限額や軽減制度も用意されています。

限度額の範囲内なら自己負担は1〜3割ですが、限度額を超えてサービスを使った分は全額自己負担になります。「限度額いっぱいまで使うと自己負担がいくらになるか」を先に把握しておくと、毎月の家計の見通しが立てやすくなります。

  • 高額介護サービス費 — 月の自己負担が上限(一般的な所得の世帯で月44,400円)を超えた分は払い戻し
  • 特定入所者介護サービス費(補足給付) — 住民税非課税世帯などは施設の居住費・食費が軽減(資産要件あり)
  • 自治体独自の助成 — おむつ代の助成や介護用品の支給など。市区町村の窓口で確認

上限額・軽減の対象は所得や資産によって異なります(2026年7月時点の制度をもとにした目安)。

認定結果に納得がいかないとき(区分変更・不服申立て)

結論「実際より軽く出た」と感じたら、区分変更申請でいつでも見直しを求められます。状態が変わったときも同じ手続きです。

区分変更申請は、認定の有効期間の途中でも市区町村に申請できます。転倒や入院をきっかけに状態が大きく変わったときは、次の更新を待たずに申請するのが基本です。

認定調査のときに家族が同席し、夜間の様子や認知症の症状(もの忘れ・徘徊・介護への抵抗など)を具体的なエピソードで伝えると、実態に近い判定になりやすくなります。正式な不服申立て(審査請求)という制度もありますが、時間がかかるため、実務的には区分変更申請で対応するのが一般的です。

区分についてよくある勘違い

結論初めて介護に向き合うご家族がつまずきやすい誤解を、先に解消しておきましょう。どれも相談現場で実際によくうかがう勘違いです。

  • 「病名が重い=区分も重い」ではない — 基準はあくまで介護の手間(時間)
  • 「区分は一度決まったら変わらない」ではない — 更新のほか、状態が変われば区分変更申請でいつでも見直せる
  • 「限度額=毎月必ず払う額」ではない — 実際の負担は使ったサービス費用の1〜3割だけ
  • 「要支援だと施設に入れない」ではない — サ高住・住宅型・ケアハウスなどは入居できる
  • 「認定が出るまで何もできない」ではない — 暫定的なサービス利用も施設探しも並行できる

認定を待つ間にできること(相談員からのアドバイス)

結論認定結果が出るまで約1ヶ月かかりますが、結果を待たずに動けます。認定の効力は申請日にさかのぼるため、暫定的なサービス利用も施設探しも並行できます。

介護の窓口の相談現場では「認定が出るまで施設探しは始められないと思っていた」というご相談が非常に多いのですが、これは誤解です。特に退院期限が迫っているケースでは、認定を待ってから動くと間に合わないことがあります。申請中の段階からご相談いただけます。

  • 暫定ケアプランでサービス利用を開始する(結果が出る前でも利用可)
  • 退院が近い場合は、申請と同時に施設探しを始める
  • 地域包括支援センターに家族の負担も含めて相談しておく
  • 介護にかかっている時間・困りごとをメモしておく(認定調査でそのまま使えます)

このテーマの詳しいガイド

よくある質問

申請から結果が出るまでどのくらいかかりますか?

原則30日以内に結果が通知されます。認定の効力は申請日にさかのぼるため、結果を待たずに暫定的にサービスを使い始めることができます。

認定に有効期間はありますか?

あります。新規認定は原則6ヶ月、更新認定は原則12ヶ月(状態が安定している場合は最長48ヶ月まで)です。更新時期が近づくと市区町村から案内が届きます。

「非該当(自立)」と判定されたら何も使えませんか?

介護保険の給付は対象外ですが、市区町村の総合事業(介護予防・生活支援サービス)や自治体独自のサービスを利用できる場合があります。地域包括支援センターに相談してみてください。

病気が重ければ区分も重くなりますか?

必ずしもそうではありません。区分は病気の重さではなく「介護の手間(時間)」で決まるため、重い持病があっても身の回りのことができれば軽い区分になることがあります。逆に認知症で常に見守りが必要な場合は区分が重くなる傾向があります。

申請は家族が代わりにできますか?

できます。本人のほか、家族・親族、地域包括支援センター、ケアマネジャー、入院中なら病院の相談員(MSW)などが代行できます。

参考(一次情報)

  • 厚生労働省「要介護認定はどのように行われるか」(認定調査・一次判定・二次判定のしくみ)
  • 厚生労働省「区分支給限度基準額について」(2019年10月改定の単位数を参照)
  • 厚生労働省「介護保険制度の概要」

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