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最終更新: 2026-07-11

高齢者見守りサービス比較

高齢者見守りサービスとは、離れて暮らす高齢者の安否や生活状況を、センサーやカメラ、訪問、緊急通報などの方法で確認し、家族に知らせる仕組みです。方式ごとの月額費用やメリット・デメリット、自治体の助成制度、選び方のチェックポイントをやさしく解説します。

この記事の要点

  • 高齢者見守りサービスとは、センサーやカメラ、訪問・電話、緊急通報などの方法で、離れて暮らす高齢者の安否を確認し家族に知らせる仕組みの総称です。月額費用の相場は1,000〜5,000円程度が中心です
  • センサー型・訪問電話型・緊急通報型は月額1,000〜3,000円程度、カメラ型は本体1〜4万円程度に加えて月額0〜1,000円程度です。民間の駆けつけ対応付きプランは月額2,000〜5,000円程度になることがあります
  • 多くの市区町村が、一人暮らしの高齢者などを対象に緊急通報装置を無料または低額で貸与する高齢者見守り事業を実施しています。対象条件は自治体によって異なるため、地域包括支援センターへの確認が必要です
  • 選ぶときは、プライバシーへの配慮・通信環境・家族への通知方法・緊急時の駆けつけ対応の有無という4つの視点で比較すると、家庭に合うサービスを見極めやすくなります
  • 火の不始末や転倒、服薬管理の乱れといったサインが増えてきたら、見守りサービスだけでは支えきれなくなってきたタイミングです。訪問介護やデイサービス、施設入居への切り替えを検討しましょう

高齢者見守りサービスとは、どのようなサービスですか?

結論高齢者見守りサービスとは、離れて暮らす高齢者や一人暮らしの高齢者の安否・生活状況を、センサーやカメラ、訪問、緊急通報などの方法で確認し、異変があれば家族に知らせる仕組みの総称です。月額費用の相場は1,000〜5,000円程度が中心です。

「実家の親が一人暮らしを続けているが、離れているので毎日の様子が分からず心配」。こうした不安を減らす手段として広がっているのが高齢者見守りサービスです。特定の1つの商品名ではなく、センサー・カメラ・訪問・電話・緊急通報など、方法の異なる複数のサービスをまとめて呼ぶ総称です。

内閣府の令和7年版高齢社会白書によると、65歳以上で一人暮らしをする方の割合は増加が続いており、2020年時点で男性15.0%、女性22.1%にのぼります(1980年は男性4.3%、女性11.2%でした)。一人暮らしの高齢者が増えるほど、見守りの仕組みへの関心も高まっています。

この記事では、見守りサービスの主な4方式の費用相場とメリット・デメリット、自治体の助成制度、選ぶときのチェックポイント、そして見守りだけでは支えきれなくなってきたときの次の一手までを順番に整理します。

見守りサービスには、どのような方式がありますか?

結論見守りサービスは、大きくセンサー型・カメラ型・訪問電話型・緊急通報型の4方式に分けられます。月額費用の相場は1,000〜5,000円程度が中心で、方式によって得意な場面が異なります。

見守りサービス選びで最初につまずきやすいのが方式の多さです。まずは4つの型に整理して、費用感をひとくちメモでつかんでおきましょう。

方式主な仕組み月額費用の目安
センサー型人感センサーやドアの開閉、家電の使用状況などで生活リズムを検知1,000〜3,000円程度
カメラ型室内にカメラを設置し、スマホの映像や通話で様子を確認本体1〜4万円程度+月額0〜1,000円程度
訪問・電話型配達員や自治体の担当者などが定期的に訪問・電話し、様子を報告1,000〜3,000円程度
緊急通報型ボタン一つで通報できる機器を設置し、異変時に家族や受信センターへ連絡1,000〜3,000円程度(駆けつけ対応付きは2,000〜5,000円程度)

4方式は「見守りの密度」と「本人の抵抗感」のバランスが異なります。費用は2026年時点のものです。初期費用や工事費、通信費が別途かかる場合があります。自治体の貸与・助成を使える場合は、表の金額より安く導入できることもあります。

センサー型の見守りサービスは、どのような家庭に向いていますか?

結論センサー型は、人の動きやドアの開閉、家電の使用状況などから生活リズムの変化を検知する方式で、月額1,000〜3,000円程度です。カメラに抵抗がある方や、ゆるやかな見守りで足りる家庭に向いています。

センサー型は、居間や廊下、トイレなどに小型のセンサーを設置し、一定時間動きがない場合や、いつもと違う生活リズムを検知すると家族のスマートフォンへ通知する仕組みです。玄関の開閉を検知するタイプ、電気ポットや冷蔵庫の使用状況から生活リズムを見るタイプなど、いくつかの種類があります。

メリットデメリット
映像を映さないため、本人の心理的な抵抗が少ない動きの有無は分かっても、詳しい状況までは分からない
工事不要で設置が簡単な機種が多い自宅の通信環境や電源の確保が必要になる場合がある
家電と連動するタイプは、本人の特別な操作が不要外出中や来客時などに誤検知が起こることがある

向いているのは、カメラに抵抗を感じる本人と、映像までは求めず「生活リズムが分かれば十分」という家族の組み合わせです。2026年時点の一般的な傾向で、搭載機能は機種によって異なります。

カメラ型の見守りサービスは、どのような家庭に向いていますか?

結論カメラ型は、本体費用1〜4万円程度に加え、月額0〜1,000円程度でスマートフォンから映像を確認できる方式です。体調の変化を直接確認したい家庭に向きますが、プライバシーへの配慮が欠かせません。

カメラ型は、リビングなど本人が長く過ごす場所にカメラを設置し、家族がスマートフォンのアプリでいつでも映像を確認できる方式です。双方向で通話できる機種や、転倒などの動きを検知して自動で通知する機種もあります。

メリットデメリット
転倒していないか、顔色や動きを映像で直接確認できる「常に見られている」という感覚に本人が抵抗を感じやすい
通話機能があれば、離れていてもすぐに声をかけられる設置場所によっては、見られたくない場面も映り込みうる
本体を買い切ることで、月額費用を抑えられる場合がある家庭のWi-Fi環境が整っていないと導入しづらい場合がある

カメラ型を選ぶときは、導入前に本人へ設置目的を説明し、同意を得ることが欠かせません。寝室や浴室など見られたくない場所を避ける配慮も、信頼関係を保つうえで大切です。

訪問・電話型の見守りサービスは、どのような家庭に向いていますか?

結論訪問・電話型は、配達員や自治体の担当者などが定期的に訪問・電話して生活の様子を家族に報告する方式で、月額1,000〜3,000円程度です。機器の操作が苦手な方や、人との会話を大切にしたい家庭に向いています。

訪問・電話型には、郵便局や乳製品の配達員などが月1回程度訪問して生活状況を報告するサービス、自治体やボランティアによる「友愛訪問」、配食サービスの手渡し時に安否を確認する方法、電話で定期的に声かけをするサービスなどがあります。配食による安否確認は1食500〜800円程度の食費がかかり、見守り目的の訪問料とは別に考える必要があります。

メリットデメリット
直接会話することで、表情や声の調子の変化に気づきやすい訪問や電話の頻度は多くても週数回程度にとどまる
機器の操作や設置が不要で、デジタル機器が苦手でも使いやすい訪問と訪問の間に起きた異変には、すぐに気づけない
会話そのものが、一人暮らしの孤立感をやわらげることにもつながる担い手(人手)に限りがあり、地域によって頻度や内容に差がある

向いているのは、機器に頼らず人の目で様子を確認したい家庭や、会話の機会そのものを増やしたい場合です。センサー型と組み合わせ、毎日の異変検知と定期的な対面確認を両立させる家庭もあります。

緊急通報型の見守りサービスは、どのような家庭に向いていますか?

結論緊急通報型は、ボタン一つで通報できる機器を設置する方式で、月額1,000〜3,000円程度、駆けつけ対応が付いた民間プランは月額2,000〜5,000円程度です。転倒や急病などいざというときの備えを重視する家庭に向いています。

緊急通報型は、ペンダント型や据置型のボタンを押すと、家族や受信センター、警備会社などに通報が届く仕組みです。一定時間動きがない場合に自動で通報する機能や、火災・ガス漏れを検知する機能を備えた機種もあります。

メリットデメリット
ボタンを押すだけで、離れた家族や受信センターに直結して知らせられる意識を失うなど、本人がボタンを押せない状況には対応しにくい
民間の駆けつけサービスを付ければ、家族が動けない時間帯も安心感が高まる駆けつけ対応がないプランでは、通報後の対応を家族や近隣が担う
多くの市区町村が無料または低額で貸与している(次章で解説)固定電話回線が必要な機種など、設置できる機種が限られる場合がある

命に関わる可能性がある場合(意識がない、呼びかけに反応しない、強い胸の痛みがあるなど)は、見守り機器の通報を待たず、家族や本人が直接119番へ連絡することが最優先です。緊急通報型の機器は、異変に気づく手段のひとつと考えておきましょう。

自治体の見守り事業や助成制度には、どのようなものがありますか?

結論多くの市区町村が、一人暮らしの高齢者などを対象に緊急通報装置を無料または低額で貸与しており、介護保険の福祉用具貸与でも認知症老人徘徊感知器を原則要介護2以上の方が1〜3割負担でレンタルできます。対象条件は自治体によって異なるため、地域包括支援センターや高齢福祉の窓口への確認が必要です。

民間サービスを検討する前に、まず確認しておきたいのが自治体の制度です。堺市の「高齢者緊急通報システム事業」のように、65歳以上の一人暮らし高齢者などを対象に、緊急通報装置を無料または低額で貸与する市区町村は全国に数多くあります。所得や世帯状況によって自己負担の有無が変わります。

介護保険の福祉用具貸与にも、見守りに関連する品目があります。認知症老人徘徊感知器は、認知症による外出や道に迷うことが心配な方向けのセンサーで、原則要介護2以上の方が対象です(状態によっては例外的に利用できる場合もあります)。要介護認定を受けている方は、対象になるかを担当のケアマネジャーに確認してみましょう。

制度の種類内容の例主な相談先
市区町村の高齢者見守り事業緊急通報装置の無料貸与や利用料助成、電話・訪問による安否確認など市区町村の高齢福祉窓口、地域包括支援センター
介護保険の福祉用具貸与認知症老人徘徊感知器などを1〜3割負担でレンタル(原則要介護2以上)担当のケアマネジャー
社会福祉協議会・民生委員の見守り活動友愛訪問や声かけなど、地域住民による見守りネットワーク地域の社会福祉協議会、地域包括支援センター

対象条件(年齢・所得・世帯構成など)や内容は自治体によって大きく異なります。2026年時点の一般的な整理のため、お住まいの市区町村や地域包括支援センターに直接ご確認ください。

民間の見守りサービスを選ぶときのチェックポイントは何ですか?

結論民間サービスを選ぶときは、プライバシーへの配慮・通信環境・家族への通知方法・緊急時の駆けつけ対応の有無という4つの視点を確認すると、家庭に合うサービスを見極めやすくなります。

同じ「見守りサービス」でも、機種やプランによって内容は大きく異なります。契約前に次の視点で比較しておくと、導入後の「思っていたのと違った」を防ぎやすくなります。

チェックポイント確認する理由
プライバシーへの配慮カメラの設置場所や録画・保存の範囲、映像を見る家族の人数など、本人の同意が得られる内容かを確認します
通信環境自宅にWi-Fiがあるか、モバイル回線内蔵型かで導入できる機種が変わります。固定電話回線が必要な機種もあります
家族への通知方法スマホアプリ・メール・電話のどれで届くか、きょうだいなど複数の家族で共有できるかを確認します
緊急時の駆けつけ対応の有無通報を受けてから誰が(家族・近隣・警備会社)、どのくらいの時間で駆けつけられるかを確認します
契約期間・解約条件最低利用期間や解約時の違約金の有無、レンタル機器の返却方法を確認します
初期費用と月額費用の内訳本体購入かレンタルか、工事費や通信費が別途かかるかを、月額費用だけでなく合計で比較します

本人が操作に不安を感じる場合は、家族が代わりに設定できるか、サポート窓口の対応時間もあわせて確認しておくと安心です。

見守りサービスだけでは支えきれなくなるのは、どのようなサインですか?

結論火の不始末や転倒、服薬管理の乱れなど、5つの代表的なサインが見られる場合は、見守りサービスだけでは支えきれなくなってきたタイミングです。訪問介護やデイサービス、施設入居への切り替えを検討しましょう。

見守りサービスは、異変に「気づく」ための仕組みであり、事故や体調悪化そのものを防ぐものではありません。気づいた後にすぐ対応できる体制まで含めて考えることが大切です。

介護の窓口の相談現場では、「センサーの反応がおかしいと思って駆けつけたら、鍋を焦がして小さなボヤになりかけていた」というご相談を伺うことがあります。見守りサービスを導入していても、こうした事態は起こり得ます。回数が増えてきたと感じたら、見守りだけに頼らない体制への切り替えを検討するタイミングです。

体調の変化は、持病の悪化なのか加齢によるものか、自己判断が難しいことがあります。気になる症状が続くときは、早めに主治医にご相談ください。意識がない、呼びかけに反応しない、強い胸の痛みがあるなど命に関わる可能性がある場合は、ためらわず119番へ連絡してください。

見守りサービスだけで支えきれなくなってきたときの次の一手は、サインの種類によって変わります。代表的な組み合わせを整理すると、次の表のとおりです。

見られてきたサイン検討したい次の一手
火の不始末や鍋の焦げ跡が増えてきた訪問介護(調理の見守り・声かけ)や、IH化などの住宅改修の検討
転倒や体調急変の頻度が増えてきた訪問看護での健康チェック、デイサービス(通所介護)での日中の活動と観察
服薬管理ができなくなってきた訪問介護・訪問看護による服薬支援、ケアマネジャーへのケアプラン見直し相談
夜間の不安が強く、24時間の見守りを希望するサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)や介護付有料老人ホームなど、常時見守りのある住まいへの住み替え検討
認知症の症状で道に迷う・徘徊が心配グループホーム(認知症対応型共同生活介護)など、認知症ケアに対応した施設の検討

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)や介護付有料老人ホームは要介護度が軽い段階からでも住み替えを検討しやすく、特別養護老人ホーム(特養)は原則要介護3以上が対象です。介護の窓口では、関西4府県(大阪・兵庫・京都・奈良)の施設について、ご本人の状態やご予算に合わせて相談員が無料でお調べしています。

よくある質問

高齢者見守りサービスを一言でいうと、どのようなサービスですか?

一言でいうと、離れて暮らす高齢者の安否や生活状況を、センサーやカメラ、訪問、緊急通報などの方法で確認し、異変があれば家族に知らせるサービスの総称です。月額費用の相場は1,000〜5,000円程度が中心で、方式によって得意な場面が異なります。

見守りサービスは月額いくらくらいかかりますか?

方式によって異なりますが、月額1,000〜5,000円程度が中心です。センサー型・訪問電話型・緊急通報型は月額1,000〜3,000円程度、カメラ型は本体費用1〜4万円程度に加えて月額0〜1,000円程度です。民間の駆けつけ対応が付くプランは月額2,000〜5,000円程度になることがあります。

見守りサービスは介護保険で使えますか?

見守りサービス単体は介護保険の対象外で、費用は原則自己負担です。ただし、認知症による外出が心配な場合に使う「認知症老人徘徊感知器」は介護保険の福祉用具貸与の対象品目で、原則要介護2以上の方であれば1〜3割負担でレンタルできます。対象になるかは、担当のケアマネジャーにご確認ください。

自治体の見守りサービスと民間の見守りサービスは何が違いますか?

自治体のサービスは、一人暮らしの高齢者などを対象に緊急通報装置を無料または低額で貸与するものが中心で、費用を抑えやすい一方、対象条件に当てはまる必要があります。民間サービスはカメラやセンサーなど選択肢が幅広く、駆けつけ対応など手厚いプランもありますが、その分費用は高くなる傾向があります。まず自治体の制度を確認し、足りない部分を民間サービスで補う考え方がおすすめです。

本人がカメラの設置を嫌がる場合、どうすればよいですか?

本人の同意なくカメラを設置することはおすすめできません。センサー型や訪問・電話型など、映像を使わない方式に切り替えることを検討しましょう。設置する場合も目的をきちんと説明し、寝室や浴室など見られたくない場所を避けるといった配慮が、信頼関係を保つうえで大切です。

見守りサービスを使っていても、施設入居を考えたほうがよい場合はありますか?

火の不始末や転倒、体調急変の頻度が増えてきた場合や、認知症の症状で徘徊が心配な場合は、見守りサービスだけでは支えきれなくなってきたサインです。訪問介護やデイサービスの追加、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)やグループホームなど住まいの見直しもあわせて、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談することをおすすめします。

参考(一次情報)

  • 内閣府「令和7年版高齢社会白書」
  • 総務省行政評価局「一人暮らしの高齢者に対する見守り活動に関する調査結果報告書」(令和5年7月)
  • 厚生労働省「介護保険制度の概要」
  • 堺市「高齢者緊急通報システム事業」

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