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最終更新: 2026-07-05

要介護4とは

要介護4とは、介護なしでは日常生活を送ることが難しく、移動や排泄にほぼ全面的な介助が必要な状態です。要介護3・5との違い、月約30.9万円分の支給限度額、在宅介護の組み合わせと限界、特養など施設の費用目安までやさしく解説します。

この記事の要点

  • 要介護4は基準時間90〜110分の区分。介護なしでは日常生活が難しく、移動はほぼ全介助が目安です
  • 在宅サービスの限度額は月約30.9万円分で、1割負担なら自己負担は最大約3.1万円です
  • 在宅は定期巡回型サービスやショートステイの多用で支えられますが、夜間の家族負担が非常に大きい段階です
  • 要介護3以上のため特別養護老人ホーム(特養)に申込み可能。介護付有料老人ホームや介護医療院も現実的な選択肢です
  • おむつ代の医療費控除や高額介護サービス費など、申請すれば戻るお金も忘れずに活用しましょう

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要介護4とはどんな状態?基準時間90〜110分の目安

結論要介護4とは、介護なしでは日常生活を送ることが難しく、移動や排泄など生活のほぼ全般に介助が必要な状態の区分です。介護保険の8区分のうち、要介護5に次いで2番目に重い段階にあたります。

要介護4とは、介護保険の要介護認定における8区分(非該当・要支援1・要支援2・要介護1〜5)のうち、上から2番目に介護の必要度が高い区分です。判定の物差しとなる要介護認定等基準時間(介護の手間を時間に換算したもの)は1日90〜110分で、介護なしでは日常生活を送ることが難しい状態が目安とされています(厚生労働省資料・2026年時点)。

身体は比較的動くものの認知症の症状が重い方から、寝たきりに近い方まで、要介護4にはさまざまな状態の方が含まれますが、一日の大半で誰かの介助が必要という点は共通しています。なお、状態がいまの区分に合わなくなったと感じたら、認定の有効期間の途中でも区分変更申請ができます。

具体的には、次のような状態の方が多くみられます。あくまで目安で、同じ要介護4でも心身の状況には幅があります。

  • 立ち上がりや歩行が自力ではほとんどできず、移動はほぼ全介助
  • 排泄・入浴・着替えなど、身の回りのこと全般に介助が必要
  • 食事にも介助や見守りが必要になることが多い
  • 理解力・判断力の低下がみられ、意思疎通が難しい場面がある
  • 認知症の症状(昼夜逆転・徘徊など)を伴うケースも少なくない

要介護3・要介護5との違いは?比較表で確認

結論要介護4は、要介護3よりも介助の範囲が広がり、生活のほぼ全般に介護が必要な段階です。要介護5との違いは、座った姿勢の保持や簡単な意思疎通がどの程度できるかが目安になります。

要介護5との線引きでは、食事の希望を伝えるなど何らかの意思疎通ができるか、支えがあれば座った姿勢を保てるかが一つの目安になります。要介護4には、部分的にでも自分の意思を伝えられる方が比較的多く含まれます。

なお、要介護3・4・5はいずれも特別養護老人ホーム(特養)の入所要件(原則要介護3以上)を満たします。区分が上がるほど施設での介護保険自己負担は少しずつ高くなりますが、入所の優先順位は介護の必要性や家族の状況も含めて判断されるのが一般的です。3つの区分の違いは次の表のとおりです。

区分基準時間(1日)状態の目安限度額(月)
要介護370〜90分立ち上がりや歩行が自力では難しく、排泄などに全面的な介助が必要約27万円分
要介護490〜110分介護なしでは日常生活が困難。移動はほぼ全介助で、理解力の低下もみられる約30.9万円分
要介護5110分以上寝たきりに近く、意思疎通が難しい。生活全般に全面的な介助が必要約36.2万円分

基準時間・区分支給限度基準額は厚生労働省資料をもとにした2026年時点の目安(1単位=10円で概算)。実際の認定は心身の状態から総合的に判定されます。

要介護4で使えるサービスと支給限度額(月約30.9万円分)

結論在宅サービスに使える区分支給限度基準額は月30,938単位(約30.9万円分)で、1割負担の方の自己負担は最大でも月約3.1万円が目安です。

介護保険の在宅サービスには、要介護度ごとに月々の上限(区分支給限度基準額)があります。要介護4は30,938単位で、1単位=10円で概算すると月約30.9万円分のサービスを1〜3割の自己負担で利用できます。上限を超えて使った分は全額自己負担になります。

また、1か月の自己負担が上限額(一般的な所得の世帯で44,400円)を超えたときは、高額介護サービス費として超えた分が払い戻されます。2〜3割負担の方や施設入居後は対象になりやすいため、市区町村からの通知を見逃さないようにしましょう。

限度額の範囲で組み合わせられる主な在宅サービスは次のとおりです。なお、施設に入居した場合の費用は、この限度額とは別の仕組みで計算されます。

  • 訪問介護(ホームヘルプ)・訪問看護・訪問入浴介護
  • 通所介護(デイサービス)・通所リハビリテーション(デイケア)
  • 短期入所生活介護(ショートステイ)
  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護などの地域密着型サービス
  • 福祉用具貸与(介護ベッド・車いすなど)
負担割合限度額まで使った場合の自己負担(月)
1割約30,900円
2割約61,900円
3割約92,800円

30,938単位を1単位=10円で概算した2026年時点の目安(厚生労働省資料)。地域区分やサービスの種類により単価は多少前後します。福祉用具購入費・住宅改修費などは別枠です。

在宅で支える場合のサービスの組み合わせと限界

結論定期巡回・随時対応型訪問介護看護を軸に、ショートステイと訪問看護を組み合わせるのが要介護4の在宅介護の代表的な形です。ただし夜間の介助は家族に集中しやすく、負担は非常に大きくなります。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護は月定額で短時間の訪問を細かく組めるため、1日に何度も介助が必要な要介護4の在宅生活と相性がよいサービスです。床ずれや持病の管理など医療面が心配な場合は、訪問看護を早めに組み込むと安心につながります。

一方で、サービスが手厚く入るのは日中が中心のため、深夜のおむつ交換や体位変換など夜間の対応は家族に集中しやすく、介護する方の睡眠不足や体調悪化を招きがちです。ショートステイを計画的に多めに入れる、レスパイト(休息)目的の利用をためらわない、といった工夫が在宅を長く続けるコツです。

相談現場では、要介護4のご家族から「夜眠れないことが一番つらい」という声を多くうかがいます。限度額いっぱいまでサービスを入れても夜間のすべてはカバーしきれないため、介護する方が倒れてしまう前に、施設の情報収集を並行して始める方が実際には多い段階です。代表的な組み合わせの例を表にまとめました。

サービス内容利用イメージ
定期巡回・随時対応型訪問介護看護1日複数回の定期訪問と24時間の随時対応(月定額)朝・昼・夕・就寝前の排泄介助や体位変換
短期入所生活介護(ショートステイ)施設に泊まりで介護を受ける月7〜14日ほど使い、家族の休息を確保
訪問看護看護師による健康管理・床ずれ予防・服薬管理週1〜3回
訪問入浴介護専用浴槽を持ち込み自宅で入浴週1〜2回
福祉用具貸与介護ベッド・エアマットレス・車いすなど常時レンタル

組み合わせの一例です。実際はケアマネジャーが本人の状態と限度額の範囲で調整します(2026年時点)。

要介護4は施設入居が現実的な選択になる段階です

結論介護量と家族の負担を考えると、要介護4は施設入居が現実的な選択肢になる段階です。原則要介護3以上が対象の特別養護老人ホーム(特養)にも申し込めます。

要介護3以上のため、費用を抑えやすい特別養護老人ホーム(特養)への申込みが可能です。特養は費用負担が軽い分だけ希望者が多く、地域によっては待機期間が長くなることがあります。複数の施設に同時に申し込めるのが一般的なので、迷っている段階でも早めに申し込んでおき、待機中は在宅サービスや他の施設でつなぐ方法がよくとられます。

待機中の受け皿や手厚い介護体制を重視する場合は、24時間介護スタッフが常駐する介護付有料老人ホームが候補になります。医療的なケアや長期の療養が必要な場合は、医師・看護師が配置される介護医療院も視野に入ります。

入居のタイミングは「介護する方が限界を迎える前」が大切です。倒れてから急いで探すと選択肢が狭まり、費用の高い施設しか空いていないこともあります。要介護4の認定が出た時点で、見学だけでも始めておくと余裕を持って選べます。どの施設に空きがあるか、費用がいくらかかるかは地域差が大きいため、介護の窓口の相談員が関西4府県の空き状況や費用を無料でお調べすることもできます。

要介護4で入れる施設の費用比較

結論月額の目安は特別養護老人ホーム(特養)で約9〜15万円、介護付有料老人ホームで約15〜35万円が一般的です。所得によっては特養などの食費・居住費が軽減されます。

在宅で限度額近くまでサービスを使い、食費や光熱費、おむつ代なども合わせた総額で比べると、特養なら在宅と大きく変わらない費用で24時間の介護が受けられることも少なくありません。金額だけでなく、家族の負担や本人の安全も含めて比較することが大切です。

施設種別入居一時金の目安月額の目安特徴
特別養護老人ホーム(特養)0円約9〜15万円原則要介護3以上。費用を抑えやすいが待機が出やすい
介護老人保健施設(老健)0円約9〜17万円リハビリで在宅復帰を目指す施設。入所は原則3〜6か月程度
介護医療院0円約9〜17万円長期療養と生活の場を兼ねる。医療的ケアに対応しやすい
介護付有料老人ホーム0〜数百万円約15〜35万円24時間介護体制。空きがあれば比較的早く入居できる
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)0〜数十万円約12〜18万円認知症の診断が必要。原則同一市区町村の住民が対象

厚生労働省資料や民間調査(LIFULL介護など)をもとにした2026年時点の目安で、介護保険自己負担(1割)・居住費・食費を含む概算です。居室タイプ・地域・所得により変動します。特養・老健・介護医療院は、所得・資産の要件を満たすと食費・居住費が軽減されます(特定入所者介護サービス費)。

たん吸引・胃ろうなど医療的ケアが増えたときの注意点

結論たん吸引や胃ろう(経管栄養)などの医療的ケアが必要になったら、施設ごとに受け入れ可否を確認することが必須です。看護職員の配置体制によって、対応できる範囲が大きく異なります。

要介護4になると、たん吸引・胃ろう(経管栄養)・インスリン注射・在宅酸素など、医療的ケアを伴う方が増えてきます。同じ施設種別でも、看護師が日中のみか24時間いるかで受け入れの可否が分かれるため、見学や問い合わせの際に「夜間のたん吸引に対応できますか」のように具体的に確認しましょう。

医療的ケアの比重が大きい場合は、医師と看護師が配置される介護医療院や、医療機関併設の施設が有力な候補になります。医療対応を理由に入居を断られることもありますが、対応できる施設は必ず一定数ありますので、範囲を広げて探すことが大切です。受け入れ可否は公開情報だけでは分かりにくいため、相談員が施設へ直接確認することも可能です。

また、入居後に状態が変わって医療的ケアが増えると、退去を求められる場合もあります。入居前に「どのような状態になったら退去になるか」を確認しておくと、住み替えへの備えができます。

おむつ代の医療費控除など負担を軽くする小ワザ

結論おむつ代の医療費控除や障害者控除対象者認定など、要介護4の方が使いやすい負担軽減の制度がいくつもあります。多くは申請しないと適用されないため、忘れずに活用しましょう。

介護が長期化すると、おむつ代などの実費もじわじわと家計に響きます。要介護4で知っておきたい代表的な軽減策は次のとおりです。

どの制度も自動的には適用されず、確定申告や市区町村への申請が必要です。おむつ代の領収書や施設の支払明細は捨てずに保管しておきましょう。手続きに迷ったら、地域包括支援センターや担当のケアマネジャーに相談すると教えてもらえます。

  • おむつ代の医療費控除: 医師の「おむつ使用証明書」があれば、おむつ代も医療費控除の対象になります(おおむね6か月以上寝たきりで治療上必要、などの要件あり)。2年目以降は市区町村が交付する確認書で代えられる場合があります
  • 障害者控除対象者認定: 要介護4程度の状態では、市区町村の認定を受けると所得税・住民税の障害者控除(特別障害者控除)の対象になる場合があります
  • 高額介護サービス費: 1か月の自己負担が上限(一般的な所得の世帯で44,400円)を超えた分が払い戻されます
  • 高額医療・高額介護合算療養費制度: 1年間の医療費と介護費の合計が基準額を超えた分が戻ります
  • 負担限度額認定(特定入所者介護サービス費): 所得・資産の要件を満たすと、特養など介護保険施設の食費・居住費が軽減されます

よくある質問

要介護4と要介護5の違いは何ですか?

判定の目安となる基準時間が、要介護4は1日90〜110分、要介護5は110分以上です。要介護5は寝たきりに近く意思疎通が難しい状態が目安なのに対し、要介護4には座った姿勢の保持や簡単な意思疎通ができる方も含まれます。支給限度額も月約30.9万円分と約36.2万円分で異なります。

要介護4で一人暮らしを続けることはできますか?

介護なしでは日常生活が難しいため、一人暮らしの継続はかなり難しい段階です。定期巡回・随時対応型訪問介護看護などを組み合わせて続ける例もありますが、夜間や急変時の安全確保が課題になります。実際には施設入居を選ぶ方が多く、早めに選択肢を調べておくと安心です。

要介護4なら特養にすぐ入れますか?

特別養護老人ホーム(特養)は原則要介護3以上が対象のため申込みは可能ですが、地域や施設により待機期間が数か月〜数年になることがあります。入所は申込み順ではなく、介護の必要性や家族の状況などから優先順位が決まるのが一般的です。待機中は介護付有料老人ホームやショートステイでつなぐ方法があります。

要介護4の在宅介護で、家族がもらえるお金はありますか?

国の制度として家族への現金給付はありません。自治体によっては家族介護慰労金がありますが、介護保険サービスをほとんど利用していないことなど要件が厳しめです。実際には、おむつ代の医療費控除や障害者控除対象者認定など、税負担の軽減を活用するのが現実的です。

要介護4の認定が出たら、まず何をすればよいですか?

担当のケアマネジャーとケアプランを見直し、増えた限度額(月約30.9万円分)の範囲でサービスを組み直しましょう。在宅を続けるか施設を検討するかの分かれ目になりやすい段階のため、特養への申込みや施設見学も並行して進めると選択肢を確保できます。

要介護4で施設に入ると月いくらかかりますか?

2026年時点の目安で、特別養護老人ホーム(特養)は約9〜15万円、介護老人保健施設(老健)や介護医療院は約9〜17万円、介護付有料老人ホームは約15〜35万円が一般的です。所得や資産の要件を満たすと、特養などの食費・居住費が軽減される制度もあります。

参考(一次情報)

  • 厚生労働省「要介護認定はどのように行われるか」
  • 厚生労働省「区分支給限度基準額について」
  • 国税庁「医療費控除の対象となる医療費(タックスアンサー)」

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