最終更新: 2026-07-11
脳梗塞での施設入所は退院後すぐ可能?
脳梗塞後の施設入所とは、急性期病院と回復期リハビリテーション病棟でのリハビリを経ても自宅での生活が難しい場合に、介護老人保健施設や有料老人ホーム、特別養護老人ホームへ移ることです。片麻痺・嚥下障害・高次脳機能障害・言語障害別の見極め方と相談先を解説します。
この記事の要点
- 脳梗塞は急性期病院での治療後、回復期リハビリテーション病棟でリハビリを行うのが一般的な流れで、入院期間は原則150日、高次脳機能障害を伴う重症例では最大180日が目安とされています
- 退院期限が迫り自宅介護が難しいと判断した場合、リハビリ継続を重視するなら要介護1以上で入所できる介護老人保健施設(老健)、終身の生活の場を探すなら原則要介護3以上の特別養護老人ホーム(特養)が主な選択肢になります
- 片麻痺・嚥下障害・高次脳機能障害・言語障害という4つの代表的な後遺症によって、施設に確認すべき受け入れ体制のポイントは異なります
- 老健の入所期間は原則3〜6ヶ月が目安で、3ヶ月ごとに入所継続の判定が行われるため、在宅復帰を目指すか施設での生活を続けるかを並行して考える必要があります
- 退院までの時間が限られている場合は、病院の医療ソーシャルワーカー(MSW)と地域包括支援センターという2つの相談先に早めに連絡することが、選べる施設の幅を広げる近道です
脳梗塞後の施設入所とは?どんな時に検討するもの?
結論脳梗塞後の施設入所とは、急性期病院と回復期リハビリテーション病棟でのリハビリを経ても自宅での生活が難しいと判断した場合に、要介護1以上で入所できる介護老人保健施設(老健)や介護付き有料老人ホーム、原則要介護3以上が対象の特別養護老人ホーム(特養)などへ移ることです。回復期リハビリテーション病棟の入院期間には原則150日(高次脳機能障害を伴う重症例は最大180日)という上限があるため、退院時期を見据えた早めの検討が欠かせません。
脳梗塞は、脳の血管が詰まって血流が止まり、その先の脳細胞が損傷を受ける病気です。突然の発症で救急搬送され、そのまま入院というご家族も多く、心の準備をする間もなく「そろそろ退院を」という話が始まることも少なくありません。とくに麻痺や言葉の障害が残っている段階では、自宅にそのまま戻ってよいものか、判断に迷うご家族が多くいらっしゃいます。
この記事は、脳梗塞で入院中のご家族がまもなく退院を迎えるものの、後遺症の影響で自宅介護が難しいと感じている、という状況を想定して書いています。急性期病院から回復期リハビリテーション病棟を経て退院に至る一般的な流れ、退院後に選べる施設の種類、片麻痺・嚥下障害・高次脳機能障害・言語障害といった後遺症別に施設選びで確認したいポイント、そして限られた時間の中での相談先までを順番に整理します。
厚生労働省は脳卒中・循環器病対策基本法にもとづき、急性期治療からリハビリ、再発予防まで切れ目のない医療体制づくりを進めています。退院後の施設選びも、この流れの延長として捉えると見通しを立てやすくなります。
脳梗塞から退院までは、どんな流れをたどるの?
結論脳梗塞発症後は、数日〜数週間の急性期病院での治療を経て、リハビリを専門に行う回復期リハビリテーション病棟に移り、原則150日(高次脳機能障害を伴う重症例は最大180日)を目安にリハビリを行ったうえで、自宅か施設かの退院先を決めるのが一般的な流れです。
脳梗塞の入院生活は、大きく「急性期」と「回復期」の2つの時期に分かれます。どちらの時期にいるかによって、退院までに残された時間の見通しが変わってきます。まずは全体の流れを押さえておきましょう。
急性期病院では、血栓を溶かす薬(t-PAなど)や血管内治療による緊急の治療のあと、全身状態の管理と並行してベッド上での早期リハビリが始まります。状態が安定すると集中的なリハビリを行う回復期リハビリテーション病棟への転院が検討され、発症からおおむね2ヶ月以内に転院することが目安とされています。
回復期リハビリテーション病棟では、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)によるリハビリが、休日も含めて集中的に行われます。入院できる期間には上限があり、脳血管疾患は原則150日、高次脳機能障害を伴う重症の脳血管障害の場合は最大180日までとされています。この期間の中で、自宅に戻れそうか、施設での生活を考えるかの方向性が徐々に固まっていきます。
| 時期 | 期間の目安 | 主な内容 | ご家族がしておきたいこと |
|---|---|---|---|
| 急性期病院 | 発症〜数日・数週間程度 | 血栓溶解療法などの緊急治療、全身状態の管理、ベッド上での早期リハビリ開始 | 医師から今後の見通しを聞く。要介護認定がまだなら市区町村へ早めに申請する |
| 回復期リハビリテーション病棟 | 発症後2ヶ月以内に転院し、原則150日(高次脳機能障害を伴う重症例は最大180日)まで | PT・OT・STによる集中的なリハビリ、生活動作の練習、退院後の生活を見据えた評価 | 病棟の相談員(MSW)に自宅介護の可否を率直に伝え、施設探しを並行して始める |
| 退院前カンファレンス〜退院 | リハビリ病棟入院期間の終盤 | 医療者・ケアマネジャー・家族で退院後の支援体制を確認 | 在宅か施設かを決定し、必要な手続き・契約を進める |
回復期リハビリテーション病棟の算定日数上限は、厚生労働省の診療報酬点数表にもとづく2026年時点の目安です。実際の期間は症状や病棟の状況により異なります。今後の見通しについては主治医にご確認ください。
退院期限が迫る中、自宅介護が難しいときはどう判断する?
結論自宅介護の可否は、日中・夜間に介護できる人がいるか、住まいの段差や間取りが本人の状態に合うか、医療的ケアがどの程度必要かという3つの視点で判断するとよいとされています。いずれかに大きな不安が残る場合は、施設入所も選択肢に加えて検討する家族が多く見られます。
回復期リハビリテーション病棟での退院前評価では、歩行や排泄、入浴といった生活動作がどこまで自分でできるか、あるいは介助が必要かが細かく確認されます。この評価結果と、自宅の環境・介護者の状況を照らし合わせることが、退院先を考える出発点になります。
とくに次のような状況が重なるときは、自宅介護だけで支えるのが難しくなりやすいとされています。ただし、当てはまる項目があっても、必ず施設入所が必要というわけではありません。訪問介護や訪問看護、通所リハビリなどを組み合わせて自宅での生活を続けられるケースも数多くあります。まずは次の項目を確認してみましょう。
- 介護できる同居家族がいない、または高齢の配偶者のみである
- 自宅が2階建てで、寝室・トイレ・浴室の移動に階段や段差が多い
- たんの吸引や経管栄養など、常時の見守りを要する医療的ケアが必要である
- 日中はご家族が就労などで不在の時間が長い
- 転倒や誤嚥のリスクが高いと言われているが、常時の見守りを確保しにくい
退院後に選べる施設は?老健・介護付き有料老人ホーム・特養はどう違う?
結論脳梗塞後の退院先として検討されることが多い施設は、リハビリ継続を目的とする介護老人保健施設(老健、要介護1以上)、医療的ケアに対応できる介護付き有料老人ホーム、終身の生活の場となる特別養護老人ホーム(特養、原則要介護3以上)の3つです。
この3つの施設は役割がそれぞれ異なります。どれか一つが「正解」というものではなく、リハビリを続けて在宅復帰を目指すのか、当面は施設で医療的なケアを受けながら暮らすのかによって、優先順位が変わってきます。まずは全体像を比較します。
なお、たん吸引や経管栄養に加えて人工呼吸器の管理など、医療的ケアの必要度がさらに高い場合は、介護医療院も選択肢に入ります。医療的ケアの内容と施設ごとの対応可否については「医療的ケアとは」でも詳しく解説しています。
| 施設 | 対象となる要介護度など | リハビリ体制 | 医療的ケアへの対応 | 月額費用の目安 | 入所期間の考え方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 介護老人保健施設(老健) | 要介護1以上 | 医師の指示のもと、PT・OT・STが個別リハビリを実施(入所後3ヶ月は特に手厚い体制が目安) | 医師・看護師が配置され、たん吸引や経管栄養にも対応しやすい | 自己負担1割の場合、約9〜16万円 | 原則3〜6ヶ月を目安に、3ヶ月ごとに入所継続を判定 |
| 介護付き有料老人ホーム | 施設により異なる(要支援〜要介護5まで対応する施設が多い) | 機能訓練指導員による機能訓練が中心。専門職の配置は施設差が大きい | 看護職員を手厚く配置した施設では、たん吸引・経管栄養などに対応できる場合がある | 約15〜30万円(別途入居時費用がかかる施設もある) | 終身での入所を前提とする施設が多い |
| 特別養護老人ホーム(特養) | 原則要介護3以上(やむを得ない事情がある場合の特例入所あり) | 機能訓練指導員による機能訓練・生活リハビリが中心 | 看護職員が配置され、一定の医療的ケアに対応(範囲は施設による) | 約10〜15万円 | 終身での生活の場として利用可能 |
費用は自己負担1割・要介護度による変動を幅で示した2026年時点の概算です。食費(1日約1,445円)・居住費(多床室1日約915円、ユニット型個室1日約2,066円)は国の基準費用額(2024年8月改定)にもとづく目安で、住民税非課税世帯は特定入所者介護サービス費(補足給付)により軽減される場合があります(老健・特養が対象、介護付き有料老人ホームは対象外)。医療的ケアへの対応可否は施設ごとの体制差が大きいため、個別に確認してください。
片麻痺がある場合、施設選びで何を確認すればいい?
結論片麻痺がある場合は、移乗・歩行・入浴・排泄など生活動作の介助量と、リハビリ(理学療法・作業療法)を継続できる体制の2点を中心に確認するとよいとされています。麻痺の程度によって、必要な人員配置やバリアフリー環境は大きく変わります。
脳梗塞の後遺症として代表的な片麻痺は、体の右か左どちらか半身に力が入りにくくなる状態です。麻痺の程度は、杖や装具を使えば歩ける方から、車いすでの全介助が必要な方まで幅があります。施設に相談する際は、現在のADL(日常生活動作)の状態を、回復期リハビリテーション病棟の担当スタッフに書面(サマリー)にまとめてもらっておくと、複数の施設に同じ情報を正確に伝えられます。
麻痺が今後どこまで回復するかは方によって差があります。リハビリの効果や回復の見通しについては、主治医・かかりつけ医にご相談ください。そのうえで、施設選びの場面では次のような点を確認しておくと安心です。
- 移乗(ベッド・車いす・トイレなどへの乗り移り)に何人の介助が必要で、施設の職員体制で対応できるか
- 居室・廊下・浴室に手すりや段差解消などのバリアフリー設備が整っているか
- 入所後もPT(理学療法士)などによる歩行訓練・関節可動域訓練を継続できるか
- 転倒予防のための見守り体制(離床センサーの利用など)があるか
- 装具や車いすなど、福祉用具の管理・調整に対応してもらえるか
嚥下障害がある場合、どんな受け入れ体制を確認すればいい?
結論嚥下障害がある場合は、食事形態の調整力、誤嚥性肺炎が起きたときの医療対応、経管栄養(胃ろうなど)への対応可否の3点を確認することが目安とされています。看護職員の配置時間は、これらの対応力を左右する重要なポイントです。
脳梗塞では、飲み込む力(嚥下機能)が低下する嚥下障害が残ることも少なくないとされています。嚥下障害があると、食べ物や唾液が誤って気管に入り込み、誤嚥性肺炎を繰り返しやすくなるとされているため、施設側の対応力が生活の安全に直結します。
施設によって、きざみ食・とろみ食・ペースト食といった食事形態の調整力には差があります。飲み込みの状態によっては口からの食事が難しく、鼻や胃に管を通して栄養を送る経管栄養(経鼻経管栄養・胃ろうなど)が必要になる場合もあります。経管栄養への対応可否は、看護師の配置時間や、たん吸引等の研修を修了した介護職員がいるかどうかで変わるため、事前の確認が欠かせません。
嚥下の状態やリスクは日によって変わることもあるため、食事形態や栄養摂取の方法は主治医・かかりつけ医や言語聴覚士に確認しておくと安心です。そのうえで、次の点も施設に確認しておきましょう。
- 現在の食事形態(きざみ食・とろみ食・ペースト食など)に対応でき、個別に調整してもらえるか
- 食事中・食後の見守り体制(誤嚥のサインにすぐ気づける人員がいるか)
- 経管栄養(胃ろう・経鼻経管栄養など)が必要になった場合も、引き続き入所できるか
- 体調が急変した場合に連携できる医療機関があるか
- 言語聴覚士(ST)による嚥下訓練を継続できる体制があるか
高次脳機能障害・言語障害がある場合、施設選びのポイントは?
結論高次脳機能障害と言語障害は、どちらも見た目にはわかりにくい後遺症ですが、性質が異なる2つの障害です。高次脳機能障害は記憶力や注意力、感情のコントロールに関わる障害、言語障害は話す・理解することに関わる障害で、施設に伝える際はこの違いを区別して説明することが大切です。
高次脳機能障害とは、脳の損傷によって、記憶力、注意力、遂行機能(物事の計画・実行)、感情や行動のコントロールなどに影響が出る状態です。見た目には麻痺のような分かりやすい変化がないため、周囲から「性格が変わった」ように受け取られてしまうこともあるとされています。物忘れや段取りの悪化など、こうした変化に気づいたら、高次脳機能障害の可能性について主治医に確認しておくとよいでしょう。
高次脳機能障害と認知症は、原因も現れ方も異なるとされています。グループホーム(認知症対応型共同生活介護)は医師による認知症の診断が入所の条件となっており、高次脳機能障害のみでは対象にならない場合があるため、施設探しの際に混同しないよう注意が必要です。
一方の言語障害には、脳の言語をつかさどる部分の損傷によって言葉が出てこない、相手の言うことが理解しにくいといった状態になる失語症(しつごしょう)と、舌や口の筋肉がうまく動かせず発音が不明瞭になる構音障害があります。失語症は言葉の障害であり、知的な能力そのものが低下しているわけではないとされています。本人の理解力や判断力が保たれていても意思疎通が難しいことがあるため、施設の職員が本人のペースに合わせてコミュニケーションを取れるかどうかが重要になります。
介護の窓口の相談現場では、高次脳機能障害を認知症と同じように説明されて施設探しを始めるご家族や、失語症のために「認知症が進んでいる」と誤解されてしまうご本人のご相談を少なからずお聞きします。診断名だけでなく、具体的にどんな場面で困っているかを施設に伝えると、受け入れの可否を正しく判断してもらいやすくなります。
- 見守りが必要な場面(火の元の管理、外出時の道迷いなど)を具体的に伝えられているか
- 感情のコントロールが難しい場面への対応経験が職員にあるか
- コミュニケーションボードや筆談など、意思疎通を助ける工夫に施設が慣れているか
- 言語聴覚士(ST)によるリハビリを継続できる体制があるか
在宅復帰を目指す場合と施設入所を選ぶ場合、判断基準はどう違う?
結論在宅復帰を目指す場合はADLの改善余地や介護者の有無を軸に、施設入所を選ぶ場合は医療的ケアの常時必要性や介護者の負担の限界を軸に判断するのが基本的な考え方です。老健(介護老人保健施設)では3ヶ月ごとに入所継続が判定されるため、リハビリを続けながら並行してどちらに進むかを見極める家族も多く見られます。
回復期リハビリテーション病棟を退院するタイミングでは、「このまま自宅に戻ってリハビリを続けるか」「施設に移るか」の判断を迫られます。どちらが正しいということはなく、次のような視点で整理すると考えやすくなります。
介護老人保健施設(老健)は、この2つの選択肢の間に立つ施設として使われることも多くあります。入所中もリハビリを続けながら、在宅復帰の準備が整うか、それとも特養など次の施設を探すかを、3ヶ月ごとの判定のタイミングで見極めていくという使い方です。退院の時点で結論を急ぎすぎず、老健を経由して考える時間を確保する選択肢も知っておいてください。
| 判断の視点 | 在宅復帰を目指す場合 | 施設入所を選ぶ場合 |
|---|---|---|
| ADL(日常生活動作)の状態 | 見守りや一部介助で対応できる見込みがある | 移乗や食事などに常時の介助が必要 |
| 介護者の状況 | 日中・夜間とも介護できる家族がいる、または訪問サービスで補える | 介護できる家族がいない、または高齢の配偶者のみで負担が大きい |
| 住まいの環境 | 住宅改修(生涯20万円の支給枠が目安)や福祉用具のレンタル(ベッド・車いすは原則要介護2以上が目安)で対応できる | 段差や間取りの改修だけでは対応が難しい |
| 医療的ケアの必要度 | 訪問看護・訪問診療でカバーできる範囲にとどまる | たん吸引や経管栄養など、常時の見守りが必要な医療的ケアがある |
| 本人・家族の希望 | 自宅での生活を続けたい意向が強い | 施設で専門的なケアを受けながら暮らすことに前向き |
在宅復帰を検討する場合、ケアプランの作成は要介護認定を受けた方であれば担当のケアマネジャーが、要支援の方は地域包括支援センターが窓口になります。住宅改修や福祉用具の支給枠は2026年時点の介護保険制度にもとづく目安です。
退院までの限られた時間で、誰にいつ相談すればいい?
結論退院までに施設を決める必要がある場合、病院の医療ソーシャルワーカー(MSW)にはできるだけ早く、地域包括支援センターには要介護認定の申請や在宅サービスの相談も兼ねて早めに連絡するのが基本です。2つの相談先を並行して使うことで、選べる施設の幅が広がります。
回復期リハビリテーション病棟に入院している場合、病棟には退院後の生活を専門にサポートする医療ソーシャルワーカー(MSW)が配置されています。「自宅での介護が難しいかもしれない」と感じた時点で、遠慮せずに伝えることが最初の一歩です。要介護認定がまだ済んでいない場合は、入院中でも市区町村に申請でき、認定調査を病室で受けられることもあります。認定の効力は申請日にさかのぼるため、結果を待たずに手続きを進めておくと無駄がありません。
あわせて、自宅がある地域の地域包括支援センターにも早めに連絡しておきましょう。ケアマネジャーがまだ決まっていない場合の紹介や、地域の施設情報の提供を受けられます。
どうしても退院までに施設が決まらないときも、行き場がまったくないという事態にはなりません。介護老人保健施設への一時入所やショートステイの連続利用など、つなぎの選択肢もあります。退院までに施設が決まらない場合の具体的な進め方は、「退院後に入る施設が決まらないとき」で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
介護の窓口では、脳梗塞の後遺症を踏まえた施設探しについて、無料でご相談をお受けしています。片麻痺や嚥下障害、高次脳機能障害など、後遺症の状態に応じて対応できる施設を一緒に整理しますので、退院までの時間が限られている場合もお気軽にご連絡ください。
よくある質問
一言でいうと、脳梗塞後の退院先はどう決まりますか?
一言でいうと、回復期リハビリテーション病棟でのリハビリの経過を踏まえ、自宅での生活が難しいと判断した場合に、リハビリ継続を目的とする介護老人保健施設(老健)、医療的ケアに対応できる介護付き有料老人ホーム、終身の生活の場となる特別養護老人ホーム(特養)などから選びます。後遺症の内容によって、確認すべき施設の受け入れ体制が変わります。
回復期リハビリテーション病棟には、脳梗塞発症からどのくらいの期間入院できますか?
回復期リハビリテーション病棟の入院期間は、原則150日、高次脳機能障害を伴う重症の脳血管障害の場合は最大180日が目安とされています(2026年時点の診療報酬制度にもとづく)。実際の入院期間は症状の経過により異なるため、見通しについては主治医にご確認ください。
片麻痺があっても老健や介護付き有料老人ホームに入所できますか?
入所できます。老健(介護老人保健施設)は要介護1以上が対象で、介護付き有料老人ホームは施設ごとの受け入れ基準を満たせば入所可能です。移乗や歩行の介助量、バリアフリー環境、リハビリを継続できる体制を確認することが大切です。
嚥下障害があり胃ろうを造設していますが、入れる施設はありますか?
看護職員を手厚く配置した介護付き有料老人ホームや、医師・看護師が常勤する介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、介護医療院などで対応できる場合があります。施設ごとに対応できる医療的ケアの範囲が異なるため、事前の確認が欠かせません。
高次脳機能障害があると、認知症向けのグループホームには入れませんか?
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)は医師による認知症の診断が入所の条件となっており、高次脳機能障害のみでは対象にならない場合があります。高次脳機能障害への対応実績がある老健や有料老人ホームを探すか、認知症の診断もあわせてある場合はグループホームも候補になります。
退院までに施設が決まらないときはどうすればいいですか?
病院の医療ソーシャルワーカー(MSW)や地域包括支援センターに早めに相談してください。介護老人保健施設への一時入所やショートステイの連続利用など、つなぎの選択肢もあります。詳しくは「退院後に入る施設が決まらないとき」でも解説しています。
参考(一次情報)
- 厚生労働省「脳卒中・循環器病対策基本法」
- 厚生労働省「診療報酬点数表」(回復期リハビリテーション病棟入院料の算定日数上限)
- 日本脳卒中学会
- 国立循環器病研究センター
- 厚生労働省「介護保険制度の概要」
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