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最終更新: 2026-07-19

デイケアとは?内容・費用の目安

デイケア(通所リハビリテーション)とは、医療機関や介護老人保健施設(老健)で理学療法士などの専門職によるリハビリを日帰りで受けられる介護保険サービスです。デイサービスとの違いや対象者、1回あたりの費用の目安をわかりやすく解説します。

この記事の要点

  • デイケア(通所リハビリテーション)とは、要介護1〜5の方が医療機関や介護老人保健施設(老健)に通い、医師の指示のもとで専門的なリハビリを受けられる介護保険サービスです
  • デイサービスとの最大の違いは、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)という3つの専門職が、医師の指示のもとでリハビリを行う点です
  • 1回あたりの自己負担の目安は、1割負担で約762円〜1,379円(通常規模型・7時間以上8時間未満)と、デイサービスの約658円〜1,148円よりやや高めの傾向があります
  • 要支援1・2の方は、デイサービスと異なり市区町村の総合事業には移行しておらず、介護予防通所リハビリテーションとして利用します
  • 心身機能の回復・維持を重視するならデイケア、生活支援や交流を重視するならデイサービスが向いているとされ、区分支給限度額の範囲内で組み合わせて利用することもできます

デイケア(通所リハビリテーション)とは何ですか?

結論デイケア(通所リハビリテーション)とは、要介護1〜5の方が医師の指示のもとで医療機関や介護老人保健施設(老健)に日帰りで通い、理学療法士などの専門職からリハビリを受けられる介護保険サービスです。生活支援が中心のデイサービスとは、関わる専門職や目的が異なります。

デイケアの正式名称は通所リハビリテーションです。ケアマネジャーや退院時に病院から「デイケアを利用してみませんか」と勧められたとき、聞き慣れた「デイサービス」と何が違うのか分からず戸惑うご家族は少なくありません。名前の響きが似ているうえ、どちらも日帰りで施設に通うサービスという点は共通しているため、混同されやすいのが実情です。

デイケアを提供しているのは、病院・診療所などの医療機関と、介護老人保健施設(老健、要介護1以上の方を対象に在宅復帰を目指す介護保険施設)です。老健は入所して過ごす施設というイメージを持たれがちですが、自宅で暮らしながら通う「デイケア(通所リハビリ)」も、入所とは別のサービスとして提供しています。

施設には医師が配置され、その指示のもとで理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)といったリハビリの専門職が、一人ひとりの状態に合わせた個別のリハビリテーション計画にそって機能訓練を行うとされています。心身機能の回復や維持を、医療的な視点から支える点が、デイケアの大きな特徴です。

この記事では、混同されやすいデイサービスとの違いを比較表で整理したうえで、対象となる方の条件、1回あたりの費用の目安、利用を始めるまでの流れを順番に解説します。

  • 自宅と施設の間の送迎(送迎車)
  • 健康チェック(血圧・体温などの測定)
  • 理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)などによる個別・集団でのリハビリ
  • 入浴や食事の提供(実施している事業所が一般的)
  • 医師による定期的な診察・経過確認

デイケアとデイサービスは何が違いますか?

結論最大の違いは、医師の指示のもとで理学療法士などの専門職がリハビリを行うかどうかです。目的やスタッフ体制など6つの観点で比較すると、役割の違いがはっきりします。

名前が似ているために混同されやすいのですが、デイケアとデイサービスは制度上まったく別のサービスです。次の表で、6つの観点から違いを整理しました。

比較する項目デイケア(通所リハビリテーション)デイサービス(通所介護)
主な目的医師の指示のもとで行う、心身機能の回復・維持のためのリハビリ生活支援・交流・閉じこもり防止
運営元病院・診療所などの医療機関、介護老人保健施設(老健)社会福祉法人・民間企業など
医師の配置あり(医師が経過を確認し、リハビリの方針にかかわる)配置義務なし
リハビリを担当する主な職種理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)機能訓練指導員(1名以上の配置が必須。資格は看護師や柔道整復師などさまざま)
利用条件要介護1〜5+医師の指示(要支援は介護予防通所リハビリ)要介護1〜5(要支援は市区町村の総合事業)
費用感(1回あたり)自己負担1割で約762円〜1,379円が目安(7〜8時間)自己負担1割で約658円〜1,148円が目安(7〜8時間)

厚生労働省の令和6年度(2024年度)介護報酬改定にもとづく、通常規模型・7時間以上8時間未満の基本報酬を1単位=10円で概算した2026年時点の目安です。運営元やスタッフ体制の傾向は一般的な整理で、実際の体制は事業所によって異なります。

デイケアではどんな専門職からリハビリを受けられますか?

結論デイケアでは、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)という3つの専門職が、医師の指示のもとで個別のリハビリテーション計画にそって機能訓練を行うとされています。

3つの専門職の主な役割は、次のとおりです。

3職種すべてがそろって配置されているとは限らず、在籍する専門職の種類や人数は事業所によって異なります。歩行や麻痺に不安が強い方はPT、食事や着替えなど生活動作に不安がある方はOT、言葉や飲み込みに不安がある方はSTというように、本人の状態に合わせて必要な専門職がいる事業所を選ぶことがポイントです。

リハビリテーション計画は、定期的な医師の診察や評価を踏まえて見直されるとされています。体調の変化や新たな悩みが出てきたときは、通所先のスタッフだけでなく、主治医にも相談しながら計画を調整していくと安心です。

専門職主な役割
理学療法士(PT)歩行や立ち座りなど、体を動かす基本的な機能の回復・維持を支援します
作業療法士(OT)食事・着替え・トイレなど、日常生活動作(ADL)や手先の動作の回復を支援します
言語聴覚士(ST)言葉によるコミュニケーションや、飲み込み(嚥下)機能の回復を支援します

デイケアを利用できるのはどんな人ですか?

結論デイケアを利用できるのは、原則として要介護1〜5の認定を受け、医師がリハビリの必要性を認めた方です。要支援1・2の方は、介護予防通所リハビリテーションとして利用します。

対象となるのは、要介護1〜5の認定を受けた方で、通所リハビリテーション計画の作成にあたって医師の指示があることが前提です。40〜64歳の方(第2号被保険者)は、末期がんや関節リウマチなど特定疾病(16疾病)が原因で要介護状態になった場合に限り、認定の申請対象になります。

要支援1・2の方は、デイサービス(通所介護)のように市区町村の総合事業には移行しておらず、介護予防通所リハビリテーションとして全国一律の予防給付の仕組みのまま利用します。ケアプランは、要介護の方はケアマネジャー(居宅介護支援・自己負担なし)、要支援の方は地域包括支援センターが作成します。

退院直後で歩行や日常生活動作に不安が残っている方、脳卒中や骨折の後遺症でリハビリを続けたい方、心身機能の低下を予防したい方など、医師が専門的なリハビリが必要と判断した場合に利用が検討されます。

デイケアの1回あたりの費用はいくらですか?

結論1日型(7時間以上8時間未満・通常規模型)の基本料金は、自己負担1割で1回あたり約762円〜1,379円が目安です。デイサービスよりやや高めの傾向があります。

介護保険が適用される基本料金は、要介護度・利用時間・事業所の規模で決まります。自己負担割合は原則1割で、一定以上の所得がある方は2割または3割です。通常規模型で7時間以上8時間未満利用した場合の目安は次のとおりです。

  • 1時間以上2時間未満などの短時間型のコースを設ける事業所もあります(要介護1で369単位が目安)
  • 個別のリハビリテーション計画にもとづき定期的な説明・見直しを行うリハビリテーションマネジメント加算などが上乗せされるのが一般的です
  • 食費など介護保険の対象外の実費(1食500〜800円程度が目安)も別途かかります
要介護度基本単位(1回あたり)自己負担1割の目安
要介護1762単位約762円
要介護2903単位約903円
要介護31,046単位約1,046円
要介護41,215単位約1,215円
要介護51,379単位約1,379円

厚生労働省の令和6年度(2024年度)介護報酬改定にもとづく、通常規模型・7時間以上8時間未満の基本単位を1単位=10円で概算した2026年時点の目安です。都市部では1単位が最大11.40円程度になるなど地域差があり、自己負担が2割・3割の方は表の2〜3倍になります。

デイケアとデイサービスはどちらを選べばよいですか?

結論選ぶポイントは主に4つの場面に整理でき、心身機能の回復や維持を重視するならデイケア、生活支援や他の利用者との交流を重視するならデイサービスが向いているとされる傾向があります。

重視したいことに応じた向き・不向きの目安を整理しました。

どちらか一方を選ばなければならないわけではありません。実際には、週の前半はデイケアで専門的なリハビリ、週の後半はデイサービスで入浴と交流というように、両方を組み合わせて利用するご家族も少なくありません。回数や組み合わせ方は、区分支給限度額の範囲内でケアプランに位置づけます。

迷ったときは自己判断で決めるのではなく、ケアマネジャーや主治医に、今の心身の状態とどちらのサービスが合いそうかを相談することをおすすめします。

重視したいこと向いている傾向があるサービス
退院直後で歩行などのリハビリを続けたいデイケア
麻痺や飲み込みなど専門的な機能訓練を受けたいデイケア
入浴の介助や生活リズムを整えたいデイサービス
閉じこもりを防ぎ、他の利用者との交流を楽しみたいデイサービス

デイケアの利用期間や利用回数に決まりはありますか?

結論利用期間の上限は定められていませんが、利用開始から6か月以内は集中的なリハビリを評価する加算が設けられているなど、早期に集中して取り組む仕組みになっているとされています。利用回数は要介護度ごとの区分支給限度額の範囲内で決めます。

介護老人保健施設(老健)の「入所」には原則3〜6か月という期間の目安がありますが、老健や医療機関が提供する「デイケア(通所リハビリ)」自体には、利用期間の上限は定められていません。要介護認定の更新(原則12か月、最長48か月)が続く限り、医師が必要と判断すれば利用を継続できるとされています。

一方で、介護報酬の仕組みでは、リハビリテーション計画にもとづく個別対応を評価する加算について、利用を始めてから6か月以内と6か月を超えた場合とで単位数に差が設けられています。早い段階で集中的にリハビリに取り組むことが、機能の回復や維持につながりやすいと考えられているためで、状態が安定してきたら、このままの頻度で続けるか、デイサービスなど他のサービスへ移行するかを、医師やリハビリ専門職と相談しながら見直していくとよいでしょう。

利用回数そのものに法律上の上限はなく、要介護度ごとの区分支給限度額(たとえば要介護2は月約19.7万円分)の中で、ほかのサービスと組み合わせながらケアプランに位置づけます。

デイケアを利用するにはどうすればいいですか?

結論要介護認定を受けたうえで、ケアマネジャー(要支援の方は地域包括支援センター)に相談し、医師の指示を経て通所リハビリテーション計画を作成するという5つのステップで利用を始めます。

利用開始までの流れを5つのステップに整理しました。

退院直後でリハビリの継続が必要な場合は、入院先の医療ソーシャルワーカーやリハビリ担当者から、退院後に通えるデイケア事業所を紹介してもらえることもあります。すでにケアマネジャーが決まっている方は、まず今の状態と希望を伝えてみましょう。

ステップすること・ポイント
1. 要介護認定を申請する市区町村の窓口や地域包括支援センターで申請します。結果通知まで原則30日以内が目安です
2. ケアマネジャーに相談する要介護1〜5はケアマネジャー(居宅介護支援・自己負担なし)、要支援1・2は地域包括支援センターが窓口です
3. 医師に相談する主治医や事業所の医師に、リハビリの必要性や体調面で気をつけたい点を確認します
4. 事業所を見学・体験する老健や医療機関が運営するデイケア事業所を見学し、専門職の体制や雰囲気を確認します
5. 計画を作成し利用開始医師の指示にもとづき通所リハビリテーション計画を作成し、ケアプランに位置づけて利用を始めます

デイケアを続けても在宅生活が難しくなったらどうすればいいですか?

結論デイケアで様子を見ながら、夜間の見守りや医療的なケアの必要度が上がってきた場合は、施設への住み替えも選択肢の一つになります。ケアマネジャーや地域の相談窓口に早めに相談することが大切です。

介護の窓口の相談現場では、「デイケアに通ってリハビリを続けているが、この先の一人暮らしが不安」というご相談をいただくことがあります。リハビリに力を入れる介護付有料老人ホーム(介護付、施設により自立〜要介護5の方まで受け入れ)への住み替えや、安否確認と生活相談が付いた賃貸住宅であるサービス付き高齢者向け住宅(サ高住、自立〜軽度の要介護向け)に住み替えて、そこからデイケアへの通所を続けるという方法もあります。

介護の窓口では、リハビリを重視した住まいの選択肢を、関西4府県(大阪・兵庫・京都・奈良)を対象に相談員が無料でお調べしています。エリア外にお住まいの方は、お近くの地域包括支援センターにご相談ください。

よくある質問

デイケアを一言でいうとどんなサービスですか?

一言でいうと、医療機関や介護老人保健施設(老健)に日帰りで通い、医師の指示のもと理学療法士(PT)などの専門職から専門的なリハビリを受けられる介護保険サービスです。生活支援が中心のデイサービスとは、医師の関与とリハビリの専門性という点で異なります。

デイケアとデイサービスはどちらを選べばいいですか?

心身機能の回復や維持を目指したリハビリを重視するならデイケア、入浴支援や他の利用者との交流、生活リズムを整えることを重視するならデイサービスが向いているとされています。判断に迷うときは、ケアマネジャーや主治医に今の状態を相談すると安心です。

デイケアは要支援1・2でも利用できますか?

利用できます。要介護1〜5の方が利用する通所リハビリテーションとは別に、要支援1・2の方は介護予防通所リハビリテーションとして利用します。デイサービスのように市区町村の総合事業には移行しておらず、地域包括支援センターが作成する介護予防ケアプランに位置づけて利用します。

デイケアとデイサービスは併用できますか?

併用できます。週の一部はデイケアで専門的なリハビリを受け、別の日はデイサービスで入浴や交流を楽しむ、という組み合わせ方も可能です。要介護度ごとの区分支給限度額の範囲内で、ケアマネジャーがケアプランに位置づけて調整します。

デイケアの費用はデイサービスよりどのくらい高いですか?

通常規模型・7時間以上8時間未満の基本料金で比べると、自己負担1割の場合、デイケアは約762円〜1,379円、デイサービスは約658円〜1,148円が目安です。要介護度が上がるほど差も広がる傾向があり、デイケアのほうが1回あたり約100円〜230円ほど高くなります(2026年時点の目安)。

老健のデイケアと病院のデイケアに違いはありますか?

どちらも医師の指示のもと理学療法士などがリハビリを行う点は共通していますが、介護老人保健施設(老健)は在宅復帰を目指す入所者も多く、退所後の通所リハビリに移行しやすい傾向があります。病院・診療所のデイケアは、外来診療との連携や特定の疾患へのリハビリに強みを持つ施設もあるとされています。気になる場合は、事業所に直接問い合わせるか、ケアマネジャーに確認しましょう。

参考(一次情報)

  • 厚生労働省 令和6年度介護報酬改定について
  • 厚生労働省 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(通所リハビリテーション関係)
  • WAM NET(独立行政法人福祉医療機構) サービス紹介 通所リハビリテーション(デイケア)
  • 厚生労働省 介護保険制度の概要

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