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最終更新: 2026-07-20

夜間対応型訪問介護とは?定期巡回との違い・料金・利用対象を解説

夜間対応型訪問介護とは、夜10時〜翌朝6時ごろの夜間帯に、定期巡回と随時対応を組み合わせて提供する、要介護1以上向けの地域密着型サービスです。料金の仕組みや、定期巡回・随時対応型訪問介護看護との違いをやさしく解説します。

この記事の要点

  • 夜間対応型訪問介護とは、夜10時〜翌朝6時ごろの夜間帯に、定期的な巡回訪問とケアコール端末による随時対応を組み合わせて提供する、要介護1以上向けの地域密着型サービスです
  • 対象は要介護1〜5の方に限られ、要支援1・2の方は対象外です。原則として事業所と同じ市区町村に住民票がある人が利用できます
  • 料金は月額の基本料金(989単位、自己負担1割で約989円)に、定期巡回や随時訪問の利用回数に応じた費用が加わる仕組みです(2024年度介護報酬改定にもとづく概算)
  • 24時間365日対応し訪問看護も一体的に受けられる定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは異なり、夜間対応型訪問介護は夜間帯のみの対応で料金体系も異なります
  • 地域密着型サービスのため事業所がない市区町村では利用できません。まずはケアマネジャーや地域包括支援センターに確認することが次の一歩になります

夜間対応型訪問介護とは、どのようなサービスですか?

結論夜間対応型訪問介護とは、夜10時〜翌朝6時ごろの夜間帯に、決まった時間に訪れる「定期巡回」と、通報を受けて駆けつける「随時対応」という2つの支援を組み合わせて提供する、要介護1以上向けの地域密着型サービスです。

正式名称は夜間対応型訪問介護で、2006年(平成18年)の介護保険制度改正で創設された地域密着型サービスの1つです。訪問介護員が決まった時間に訪問する定期巡回と、利用者からの通報に応じて訪問の要否を判断する随時対応を組み合わせ、夜間帯の安否確認や排せつ介助などを行います。

離れて暮らす親が夜間だけ一人になることが心配な方や、高齢のご夫婦で老々介護をされていて夜間の体位変換やトイレ介助が負担になっている方が、夜間だけでも見に来てもらえるサービスはないかと調べて、この制度にたどり着くケースが多く見られます。

この記事では、対象になる人の条件、具体的なサービス内容、ケアコール端末の使い方、料金の仕組みに加えて、名前が似ていて混同しやすい定期巡回・随時対応型訪問介護看護との違いを比較表で整理し、お住まいの地域で利用できるか確認する次の一歩までご案内します。

夜間対応型訪問介護の対象になるのは、どのような人ですか?

結論夜間対応型訪問介護の対象は、要介護1〜5の認定を受けた方に限られ、要支援1・2の方や非該当(自立)の方は利用できません。原則として事業所と同じ市区町村に住民票がある人が対象です。

要介護認定は非該当・要支援1・2・要介護1〜5の8区分に分かれていますが、夜間対応型訪問介護はこのうち要介護1〜5の5区分のみが対象です。要支援の方向けに、同じ仕組みで介護予防を目的としたサービスは用意されていません。

「地域密着型サービス」に分類されているため、原則として事業所と同じ市区町村に住民票がある方が利用対象です。引っ越しで市区町村をまたぐ場合は、転居先に対応する事業所があるかどうかをあらためて確認する必要があります。対象になるかどうかを整理すると、次の表のとおりです。

区分夜間対応型訪問介護の対象備考
要介護1〜5対象事業所と原則同じ市区町村に住民票があることが条件
要支援1・2対象外介護予防を目的とした同種のサービスはない
非該当(自立)対象外介護保険サービス全般の給付対象外

出典: 厚生労働省「夜間対応型訪問介護」制度概要にもとづく2026年7月時点の対象要件です。地域密着型サービスのため、実際に利用できるかどうかはお住まいの市区町村と事業所の対応状況によって異なります。

夜間対応型訪問介護では、具体的にどのようなサービスを受けられますか?

結論夜間対応型訪問介護では、定期巡回・随時訪問・オペレーションセンターサービスという3つの支援を、夜間帯を通じて組み合わせて受けられます。

訪問1回あたりの時間は数分〜30分程度の短時間が中心で、入浴介助や長時間の家事援助のような内容には基本的に対応していません。あくまで夜間の安否確認や排せつ介助など、限られた時間でできる支援が中心になります。

訪問回数や時間帯は、ケアプランに応じて一人ひとり異なります。毎晩決まった時間に1回だけ定期巡回を受ける方もいれば、体調の変化に応じて随時訪問を頻繁に利用する方もいます。

  • 定期巡回: あらかじめ決めた時間に訪問介護員が訪れ、排せつ介助やおむつ交換、安否確認などを行う
  • 随時訪問: ケアコール端末からの通報を受け、オペレーターが必要と判断した場合に訪問介護員が駆けつける
  • オペレーションセンターサービス: 24時間体制のオペレーターが通報内容を確認し、訪問の要否や相談への対応を判断する

ケアコール端末は、どのように設置・利用しますか?

結論ケアコール端末とは、ボタン1つでオペレーションセンターに通報できる専用機器で、契約時に事業所から貸与され、電話回線があれば無料で設置工事を受けられます。

ケアコール端末は、契約している夜間対応型訪問介護の事業所から利用者に貸し出される専用機器です。固定電話の回線を利用するタイプが一般的で、設置工事は事業所や委託業者が無料で行うことが多いとされています。

使い方はシンプルで、体調が悪いときや転倒したときなど、いざというときにボタンを押すだけでオペレーションセンターにつながります。オペレーターが状況を聞き取り、訪問介護員を向かわせるべきか、会話だけで対応できるかを判断します。

一人暮らしで夜間に相談できる相手がいない方や、日中は家族が様子を見られても夜だけは離れてしまう世帯にとって、ボタン1つで24時間つながる窓口があることは、大きな安心材料になります。

夜間対応型訪問介護の料金は、どのくらいかかりますか?

結論夜間対応型訪問介護の料金は、月額の基本料金に訪問回数に応じた費用が加わる仕組みが基本で、自己負担1割なら基本料金だけで月989円が目安です。

夜間対応型訪問介護の料金は、通常の訪問介護のように回数だけで決まるのではなく、月額の基本料金(オペレーションセンターの利用料に相当)に、定期巡回や随時訪問を実際に使った回数分の費用が上乗せされる仕組みです。自己負担1割の場合の目安は、次の表のとおりです。

オペレーションセンターを設置しない小規模な事業所では、これらを個別に積み上げず、月額2,702単位(自己負担1割で約2,702円)程度の包括報酬でまとめて提供する場合もあります。

1か月の自己負担の合計が高額介護サービス費の上限(一般的な所得の世帯で月44,400円)を超えた場合は、超えた分が払い戻される仕組みもあわせて確認しておくと安心です。

費用の項目10割相当額の目安自己負担1割の目安
基本夜間対応型訪問介護費(989単位/月)約9,890円/月約989円/月
定期巡回サービス費(372単位/回)約3,720円/回約372円/回
随時訪問サービス費I・1人対応(567単位/回)約5,670円/回約567円/回
随時訪問サービス費II・2人対応(764単位/回)約7,640円/回約764円/回

出典: 厚生労働省 令和6年度(2024年度)介護報酬改定にもとづく単位数を、1単位=10円で概算した目安です(2026年7月時点の参照)。実際の1単位あたりの単価は地域区分により10.00円〜11.40円程度の幅があり、自己負担2割・3割の方は目安額のおよそ2倍・3倍になります。

夜間対応型訪問介護と定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、何が違いますか?

結論夜間対応型訪問介護と定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、対応する時間帯・料金体系など5つの項目で比較すると違いがはっきりします。最大の違いは、夜間帯だけの対応か24時間対応かという点です。

どちらも「定期巡回」「随時対応」という共通の言葉が使われるうえ、地域密着型サービスという分類も同じため、名前だけで混同してしまうご家族が少なくありません。自己負担割合や地域を問わず、制度上の枠組みで時間帯・提供内容・料金体系を整理すると、次の表のとおりです。

夜間だけの見守りに不安があるなら夜間対応型訪問介護、日中も含めて1日に何度も介助が必要だったり医療的なケアも必要だったりする場合は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護のほうが向いていると考えられます。

比較項目夜間対応型訪問介護定期巡回・随時対応型訪問介護看護
対応する時間帯夜間帯(22時〜6時が目安)のみ24時間365日(昼夜を通して)
提供内容定期巡回+随時対応(訪問介護が中心)定期巡回+随時対応に訪問看護も一体的に提供
料金体系月額の基本料金+訪問回数に応じた費用要介護度別の月額包括報酬(定額制)
対象者要介護1以上(要支援は対象外)要介護1以上(要支援は対象外)
看護の要素基本的になし(医療的ケアは別途調整)一体型なら同じ事業所の看護師と情報共有できる

出典: 厚生労働省「夜間対応型訪問介護」「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」の各制度概要、令和6年度介護報酬改定にもとづく整理です(2026年7月時点の情報)。定期巡回・随時対応型訪問介護看護の料金目安(一体型・自己負担1割で要介護1は約7,900円、要介護5は約28,300円)は別記事で詳しく解説しています。

夜間対応型訪問介護は、どのような世帯に向いていますか?

結論夜間対応型訪問介護は、一人暮らしや老々介護など夜間の見守りに不安がある世帯に向くサービスで、メリット・デメリットは4つの視点で整理できます。

日中はデイサービスや訪問介護、家族の見守りで対応できていても、夜間だけ不安が残るという世帯は少なくありません。一人暮らしの高齢者や、高齢の配偶者同士で支え合う老々介護の世帯にとって、夜間帯に絞った料金でプロの目が入ることは、大きな安心材料になります。メリット・デメリットを整理すると、次の表のとおりです。

メリットデメリット
ケアコール端末で24時間いつでも通報でき、夜間だけの見守り不安を軽減できる対応する事業所がまだ少なく、地域によっては利用できない場合がある
定期巡回と随時対応を組み合わせるため、深夜の急な体調変化にも対応しやすい訪問時間は数分〜30分程度と短く、長時間の付き添いや家事援助には不向き
月額の基本料金と出来高部分の組み合わせで、使った分に応じた費用感がつかみやすい要介護1以上が対象で、要支援1・2の方は利用できない
訪問介護や通所系サービスと組み合わせて、日中・夜間の体制を分けて整えられる医療的ケアが中心の場合は、訪問看護など別のサービスをあわせて検討する必要がある

出典: 厚生労働省「夜間対応型訪問介護」制度概要にもとづく2026年7月時点の一般的な整理です。実際の対応可否や使い勝手は、契約する事業所の体制やケアプランの内容によって異なります。

夜間対応型訪問介護は、住んでいる市区町村で必ず利用できますか?

結論夜間対応型訪問介護は、事業所と原則同じ市区町村に住民票がある要介護1以上の人が対象の地域密着型サービスのため、事業所がない市区町村では利用できません。

地域密着型サービスとは、住み慣れた地域で生活を続けられるように、事業所がある市区町村の住民だけを対象に提供される仕組みのサービスです。夜間対応型訪問介護もこの分類にあたるため、隣の市区町村に事業所があっても、原則として利用することはできません。

夜間対応型訪問介護に対応する事業所は、通常の訪問介護に比べるとまだ数が少なく、都市部を中心に整備が進んでいるのが実情です。お住まいの地域に事業所があるかどうかは、担当のケアマネジャー(要介護の方)や地域包括支援センター(要支援の方・未認定の方)に確認すると早く分かります。

夜間対応型訪問介護を組み合わせても在宅での生活が難しくなってきた場合は、特別養護老人ホーム(特養、原則要介護3以上)や介護老人保健施設(老健、要介護1以上)、グループホーム(認知症対応型共同生活介護、要支援2以上+認知症の診断+原則同一市区町村)への住み替えも選択肢になります。

介護の窓口の相談現場では、夜間だけ見に来てもらえるサービスを探していたものの、お住まいの地域に夜間対応型訪問介護の事業所がなく、定期巡回・随時対応型訪問介護看護や訪問介護の組み合わせで代替策を考えたというご相談もお受けします。関西4府県(大阪・京都・兵庫・奈良)にお住まいの方は、介護の窓口の相談員が無料で地域の事業所探しをお手伝いします。対応エリア外にお住まいの方は、お近くの地域包括支援センターにご相談ください。

よくある質問

一言でいうと、夜間対応型訪問介護とは何ですか?

一言でいうと、夜間対応型訪問介護とは、夜間帯(22時〜6時が目安)に定期巡回と随時対応を組み合わせて提供する、要介護1以上向けの地域密着型サービスです。ケアコール端末で24時間いつでも通報でき、夜間の見守りに不安がある世帯を支えます。

夜間対応型訪問介護は要支援でも利用できますか?

夜間対応型訪問介護は、要支援1・2の方が対象外です。利用できるのは要介護1〜5の認定を受けた方のみで、要支援の方向けに同じ仕組みの介護予防サービスは用意されていません。

夜間対応型訪問介護の料金はどのくらいですか?

夜間対応型訪問介護の料金は、月額の基本料金(989単位、自己負担1割で約989円)に、定期巡回や随時訪問の利用回数に応じた費用が加わる仕組みです(2024年度介護報酬改定にもとづく概算・2026年7月時点)。オペレーションセンターを設置しない事業所では、月額2,702単位程度の包括報酬でまとめて提供する場合もあります。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護と何が違いますか?

定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、24時間365日対応し訪問看護も一体的に受けられるのに対し、夜間対応型訪問介護は夜間帯(22時〜6時が目安)のみの対応です。料金体系も、夜間対応型訪問介護は月額の基本料金+出来高部分、定期巡回・随時対応型訪問介護看護は要介護度別の月額包括報酬という違いがあります。

どの市区町村でも利用できますか?

夜間対応型訪問介護は、どの市区町村でも利用できるとは限りません。地域密着型サービスのため、事業所と同じ市区町村に住民票がある方が対象で、事業所がない市区町村では利用できません。まずはケアマネジャーや地域包括支援センターに、近隣に事業所があるか確認することをおすすめします。

ケアコール端末の設置に費用はかかりますか?

ケアコール端末の設置工事は、電話回線があれば事業所が無料で行うことが一般的です。端末自体の利用料は基本夜間対応型訪問介護費などに含まれる形で自己負担が発生するため、詳しい内容は契約前に事業所へご確認ください。

参考(一次情報)

  • 厚生労働省「夜間対応型訪問介護」制度概要
  • 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定」夜間対応型訪問介護 基本報酬
  • 厚生労働省「サービスにかかる利用料」(自己負担割合・高額介護サービス費)
  • 独立行政法人福祉医療機構 WAMNET「夜間対応型訪問介護」

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