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最終更新: 2026-07-07

介護認定の更新方法

介護認定の更新とは、要介護・要支援認定の有効期間が終わる前に、同じ手続きであらためて認定を受け直すことです。申請できる時期や有効期間の原則、更新を忘れた場合のリスク、区分変更申請との違い、施設入所中の注意点まで相談員がやさしく解説します。

この記事の要点

  • 介護認定の更新申請は、有効期間が終わる60日前からできます。案内が届いたら早めに手続きするのが安心です
  • 有効期間は、新規認定・区分変更認定が原則6ヶ月、更新認定が原則12ヶ月(状態が安定していれば最長48ヶ月)です
  • 更新を忘れて有効期間が切れると、その間に利用した介護サービスが全額自己負担になるおそれがあります
  • 状態が急に悪化・改善したときは、更新を待たずに区分変更申請でいつでも見直しを求められます
  • 施設に入所中でも更新の手続きは在宅の方と同じように必要です。施設が自動的に行ってくれるわけではありません

介護認定の更新とは?はじめての申請との違い

結論介護認定の更新とは、要介護・要支援認定の有効期間が終わる前に、同じ状態が続いているかを市区町村にあらためて判定してもらう手続きです。はじめて認定を受けるときの新規申請とは、注意すべきポイントが異なります。

要介護認定には有効期間があり、期限が来るたびに更新の手続きをしなければ、認定の効力が失われてしまいます。更新は新規申請とほぼ同じ流れ(認定調査+主治医意見書+審査)で行われますが、「いつ申請できるか」「何に気をつけるべきか」には新規申請と異なる点がいくつもあります。

この記事では、はじめて認定を受ける方の申請方法ではなく、すでに認定を受けている方の「更新」に絞って、申請できる時期、有効期間の原則、更新を忘れたときのリスク、状態が変わったときに使う区分変更申請との違い、施設に入所中の方の注意点までを順に整理します。はじめての申請の流れや認定調査の受け方そのものは、別記事「要介護認定の申請方法」で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。

そもそも有効期間が設けられているのは、心身の状態が時間とともに変わりうるためです。当初は介護の手間が少なかった方が急に重くなることもあれば、リハビリなどで状態が改善することもあります。区切りごとに状態を確認し直すことで、そのときの実態に合った区分・サービス量を保つしくみになっています。

更新はいつから申請できる?60日前ルールを解説

結論介護認定の更新申請は、現在の認定の有効期間が終わる60日前からできます。市区町村から更新のお知らせが届いたら、早めに手続きを進めることが大切です。

有効期間満了の60日前になると、多くの市区町村で更新申請書を同封したお知らせ(はがきや封書)が届きます。これは全国共通のしくみで、この60日間のどのタイミングでも申請ができます。

更新の審査には、新規申請と同じく原則30日以内の期間がかかります(認定調査や主治医意見書の準備の状況によっては、これより長くかかることもあります)。案内が届いたらすぐに申請しておけば、結果が出るまでの期間が有効期間内に収まりやすくなり、あとで説明する「空白期間」の心配をせずに済みます。

時期の目安この時期にすること
有効期間満了の60日前市区町村から更新申請の案内が届き始め、申請の受付が始まります
満了の30〜45日前までこの時期までに申請すると、原則30日以内の審査が有効期間内に終わりやすくなります
満了の2週間前を過ぎても未申請至急、市区町村の窓口かケアマネジャー、地域包括支援センターに連絡しましょう
満了日この日までに新しい認定が届かないと、認定の「空白期間」が生じるおそれがあります

案内が届く時期や様式は市区町村により多少異なります(2026年7月時点)。案内が来ないまま満了が近づいている場合も、こちらから問い合わせれば申請できます。

有効期間はどれくらい?新規・区分変更・更新の一覧表

結論有効期間は認定の種類によって異なり、新規認定・区分変更認定は原則6ヶ月、更新認定は原則12ヶ月(状態が安定していれば最長48ヶ月)です。

実際に何ヶ月の有効期間になるかは、心身の状態の安定性を踏まえて市区町村と介護認定審査会が判断します。目安は次のとおりです。

有効期間が短めに設定されるのは、退院直後で状態が不安定な方や、認定調査の結果に幅がある方などです。反対に、長期間にわたって同じ要介護度で安定している方は、更新の手間を減らす目的で48ヶ月に近い長さが設定されることがあります。どちらになるかは介護認定審査会の判断によるもので、こちらから期間の長さを指定することはできません。

認定の種類原則の有効期間設定できる範囲
新規認定(はじめての認定)原則6ヶ月3ヶ月〜12ヶ月
区分変更認定原則6ヶ月3ヶ月〜12ヶ月
更新認定(前回と要介護度が同じ)原則12ヶ月3ヶ月〜48ヶ月
更新認定(前回と要介護度が異なる)原則12ヶ月3ヶ月〜36ヶ月

2021年度の制度改正により、更新時に前回と要介護度が変わらない場合の上限が36ヶ月から48ヶ月に延長されました。実際の期間は認定結果通知書に記載されます(2026年7月時点の制度にもとづく目安です)。

更新を忘れるとどうなる?サービスが使えなくなるリスク

結論更新を忘れて有効期間が切れると、その間は要介護・要支援認定がない状態になり、利用した介護サービスが全額自己負担になるおそれがあります

介護保険のサービスは、有効な認定があってはじめて保険給付の対象になります。うっかり更新を忘れて有効期間が切れてしまうと、次の認定が決まるまでの空白期間に利用したサービスは、原則として保険が適用されず、費用を全額自己負担することになりかねません。

空白期間ができてしまっても、あきらめる必要はありません。気づいた時点ですぐに市区町村の窓口へ相談し、あらためて申請の手続きを進めましょう。ただし、期限内に更新した場合と違い、空白期間分の費用まで確実にさかのぼって認定されるとは限らないため、できるだけ早く動くことが負担を抑えるポイントです。

  • 介護保険のサービス事業者や施設は、有効な認定がない期間について保険請求ができません
  • 福祉用具のレンタルや訪問介護なども同様に、空白期間中は全額自己負担になるおそれがあります
  • 施設に入所中の方は、契約や費用の扱いに影響することがあるため、早めに施設の担当者にも相談しましょう

更新の認定調査はどう進む?訪問調査と主治医意見書

結論更新の認定調査も、新規と同じく訪問調査(基本調査)と主治医意見書をもとに判定されます。ただし調査を行う人については、新規申請にはない選択肢があります。

更新の審査の流れそのものは新規申請と共通しています。調査員が自宅や施設を訪問して心身の状態を確認する認定調査、市区町村がかかりつけ医に依頼する主治医意見書、それらをもとにしたコンピュータの一次判定と介護認定審査会の二次判定、という順序です。基本調査74項目の内容や当日に伝えるコツといった詳しい内容は、別記事「要介護認定の申請方法」で解説しているとおりで、更新でも基本的に同じ考え方が当てはまります。

更新ならではのポイントは、認定調査を行う人の範囲が新規よりも広いことです。新規の認定調査は、公正さを保つため市区町村の職員か都道府県が指定する調査機関にしか行えません。一方、更新や区分変更の認定調査は、本人が契約している居宅介護支援事業所のケアマネジャーなど、日頃の状態をよく知る人に委託できる場合があります。担当のケアマネジャーが調査に来ることになっても、正式な手続きの一つですので心配はいりません。

とはいえ、調査員が誰であっても、前回の調査以降に変わった点を具体的に伝えることが大切なのは変わりません。転倒が増えた、もの忘れが進んだ、逆に体調が落ち着いてきたなど、この1年の変化をメモにまとめておくと、当日スムーズに伝えられます。

更新申請と区分変更申請は何が違う?

結論更新申請は有効期間の満了にあわせて行う定期的な手続き、区分変更申請は状態が急に悪化・改善したときに有効期間の途中でも行える手続きです。目的もタイミングも異なります。

「そろそろ更新の時期だから申請する」のが更新申請、「まだ有効期間は残っているけれど、状態が大きく変わったので区分を見直してほしい」というときに使うのが区分変更申請です。入院や転倒、認知症の進行などで介護の手間が大きく増えたときや、リハビリで状態が改善したときは、次の更新を待たずに区分変更申請を検討しましょう。

比較項目更新申請区分変更申請
申請できる時期有効期間満了の60日前から有効期間の途中でも、状態が変わればいつでも
主な目的有効期間が切れる前に認定を継続すること状態の悪化・改善を区分に反映させること
調査・審査のしくみ認定調査+主治医意見書(新規とほぼ同じ)認定調査+主治医意見書(更新とほぼ同じ)
新しい有効期間の起算日従来の有効期間が終わった翌日から区分変更の認定日を基準に新しく設定

区分変更申請をしても、必ずしも区分が重くなるとは限らず、状態によっては軽くなることもあります。申請前にケアマネジャーや地域包括支援センターに相談すると見通しを立てやすくなります(2026年7月時点の制度)。

更新の結果、要介護度が変わったらどうなる?

結論更新の結果、前回より軽い区分・重い区分に変わることは珍しくありません。区分が変わると、月々の支給限度額や利用できるサービスの範囲も変わります

更新のための認定調査は、あくまで「今の状態」を新たに判定するものです。前回と同じ区分になるとは限らず、体調の変化やリハビリの成果、認知症の進行などによって、結果が上下することは自然な流れです。

区分が変わったときにまず確認したいのは、ケアプランの見直しが必要かどうかです。区分ごとの月々の支給限度額の目安は、親記事「要介護認定の区分早わかり表」で詳しく整理していますので、あわせてご覧ください。要介護1〜5の方はケアマネジャー、要支援1・2の方は地域包括支援センターに、結果が届いた時点で相談しておくと安心です。

施設に入所・入居中の方は、区分の変化が費用やサービス内容に影響することがあります。特に特別養護老人ホーム(特養)のように入所条件に要介護度が関わる施設では、区分が変わったときの扱いを施設に確認しておくと、あとあと慌てずに済みます。

施設に入所中でも更新は必要?手続きの注意点

結論施設に入所していても、在宅の方と同じように更新の手続きが必要です。認定調査は施設内で行われ施設のスタッフが立ち会うことが多いですが、申請そのものは本人・家族が担うのが基本です。

特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)、介護医療院、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)などに入所・入居している場合も、要介護認定の有効期間は在宅の方とまったく同じルールで進みます。「施設にいるから自動的に更新される」というしくみはありません。

実務上は、施設の生活相談員やケアマネジャーが更新の時期を把握し、声をかけてくれることが多いですが、申請の手続き自体は被保険者本人(実際には家族)が行うのが原則です。入所したタイミングで、更新の案内が届いたときにどちらが何を行うか、施設側とあらかじめ確認しておくと安心です。

相談現場では、「施設に入っているので、更新の手続きも施設がすべてやってくれると思っていました」というお話をよく伺います。施設によって対応の範囲はさまざまで、案内のお知らせを施設が保管したまま家族に伝わっていなかった、というケースも実際にあります。入所後の最初の面談で「更新のお知らせが届いたら教えてください」と一言伝えておくだけでも、行き違いを防ぎやすくなります。

遠方に住むご家族が更新の時期を把握しきれず不安な場合は、施設の窓口だけでなく、介護の窓口の相談員にご相談いただければ、確認すべきポイントを整理するお手伝いをいたします。

役割主に担う人確認しておきたいポイント
更新時期の把握本人・家族(制度上の責任者)認定結果通知書に記載された有効期間を、入所時に控えておく
市区町村への申請手続き家族が中心。生活相談員が手伝う施設もある施設がどこまで代行してくれるか、入所時に確認しておく
認定調査当日の対応施設のスタッフ(生活相談員・看護職員など)が立ち会うことが多い日頃の状態を伝えるため、家族も可能な範囲で情報を共有しておく
主治医意見書施設の配置医・嘱託医、またはかかりつけ医市区町村が直接依頼するため、本人・家族の手続きは不要

役割分担は施設ごとに異なります。契約時や入所時の説明で、更新に関する施設の対応範囲を確認しておくと安心です。

更新をスムーズに進めるためのポイント

結論更新の手続きで慌てないためのポイントは、案内が届く前から時期を把握しておくことと、前回からの変化をメモにまとめておくことの2つです。

更新の時期や手続きに不安がある場合、区分が変わったときに施設の費用やサービスがどう変わるかも含めて、介護の窓口では相談員が無料でお調べします。関西4府県で施設をお探しの際は、あわせてお気軽にご相談ください。

  • 満了日をあらかじめ控えておく: 認定結果通知書が届いたら、有効期間の満了日をカレンダーやスマートフォンに登録しておきます
  • 案内が届いたら早めに動く: 満了の60日前に案内が届いたら、できるだけ早く申請します(審査に原則30日ほどかかるため)
  • この1年の変化をメモしておく: できなくなったこと、新しく必要になった介助を書き出しておくと、認定調査の当日にそのまま使えます
  • 施設側との連絡方法を決めておく: 入所中の方は、更新の案内が届いたときにどう連絡し合うかを施設とあらかじめ決めておきます
  • 案内が来なければ自分から問い合わせる: 満了が近づいても案内が届かない場合は、市区町村やケアマネジャーに確認しましょう

よくある質問

一言でいうと介護認定の更新とは何ですか?

介護認定の更新とは、要介護・要支援認定の有効期間が終わる前に、同じ心身の状態が続いているかどうかを市区町村にもう一度判定してもらう手続きです。有効期間満了の60日前から申請でき、新規申請とほぼ同じ流れ(認定調査+主治医意見書)で進みます。

更新の申請はいつまでにすればいいですか?

有効期間が終わる60日前から申請できます。結果の通知には原則30日ほどかかるため、遅くとも満了の1ヶ月前までには申請を済ませておくと、有効期間の空白を避けやすくなります。市区町村から届く案内のはがきを見た時点で、早めに手続きすることをおすすめします。

更新を忘れて有効期間が切れてしまったらどうなりますか?

有効期間が切れている間は要介護・要支援認定がない状態になるため、その期間に利用した介護サービスは保険が適用されず、原則として全額自己負担になるおそれがあります。気づいた時点で、できるだけ早く市区町村やケアマネジャー、地域包括支援センターに連絡し、あらためて申請の手続きを進めましょう。

区分変更申請と更新申請はどう違いますか?

更新申請は有効期間の満了にあわせて行う定期的な手続き、区分変更申請は状態が悪化・改善したときに有効期間の途中でも行える手続きです。どちらも認定調査と主治医意見書をもとに判定される点は共通しています。転倒や入院などで状態が大きく変わったときは、更新を待たずに区分変更申請を検討しましょう。

施設に入所中でも更新の手続きは必要ですか?

必要です。施設に入所していても、有効期間が切れれば介護保険サービスの利用に影響するため、在宅の方と同じように更新申請が必要です。認定調査は施設内で行われ、生活相談員などのスタッフが立ち会うことが多いですが、申請の手続き自体は本人・家族が担うのが基本のため、入所時に施設側とどちらが何を行うか確認しておくと安心です。

更新の結果、要介護度が下がったり上がったりすることはありますか?

あります。心身の状態の変化にあわせて、前回より軽い区分・重い区分に変わることは珍しくありません。区分が変わると月々の支給限度額や利用できるサービスの範囲も変わるため、結果が届いたらケアマネジャーとケアプランの見直しを相談しましょう。

参考(一次情報)

  • 厚生労働省「要介護認定はどのように行われるか」(認定調査・一次判定・二次判定のしくみ)
  • 厚生労働省「介護保険制度の概要」
  • e-Gov法令検索「介護保険法施行規則」(要介護認定・要支援認定の有効期間に関する規定)
  • 国民健康保険団体連合会(介護保険の保険給付にかかる審査・支払を行う公的団体)

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